21÷7= の答え 3 を、
7の段の九九を、
下から唱えて探す子です。
21÷7= の 21 を見たまま、
しちいちがしち(7×1=7)、
しちにじゅうし(7×2=14)、
しちさんにじゅういち(7×3=21)と唱えて、
7の段の九九の答えが 21 になったら、
7×3=21 の 3 を、
21÷7= の答えにします。
同じような計算の仕方で、
24÷6= のわり算でしたら、
6の段の九九を下から唱えて、
答えが 24 になる 6×4=24 から、
24÷6=4 とします。
九九を下から唱えることで、
割り切れるわり算の答えを出すことができます。
この子は、
この計算に慣れています。
でも、
36÷4= を見たら、答え 9 が、
40÷8= を見たら、答え 5 が出るような
わり算の感覚を持つために、
練習をしていると分かっていません。
だから、
九九を下から唱えれば、
わり算の答えを出せるようになっている今、
それでも、
まだ練習が続くことに、
自覚できていないままに、
「もう、答えを出せるから・・・」と、
ウンザリしています。
そしてウンザリした気持ちにコントロールされて、
21÷7= 、36÷4= 、40÷8= の
答えを書いていく流れが、
しばらくの間一時停止していることや、
ギクシャクしていることがありながら、
ダラダラとした印象になっています。
このような子を目の前にすると、
普通は、
「さて困った」、
「どうしたら?」と考えてしまいます。
疑問文 : 「どうしたら?」を、
意識して選ぼうとしないで、
思い付いたままに受け入れて、
そして、
考えてしまいます。
実は、
「どうしたら?」は、
今の目の前の子から、
アレコレ考えようとしています。
「どうしたら?」で考えるときの「今」は、
「過去」の延長線上にあります。
「この子、いつもそうなのだから・・・」や、
「まただ・・・」のようになっています。
そして、
「今」を、
「過去」の延長線上にしてしまうことで、
「どうしたら?」で出す対策で、
「未来」をより良い方に変えようとするのですが、
この「未来」も、
「過去」の延長線上に乗ってしまうのです。
目の前の子の「過去」の延長線上に、
「今」を乗せて、
「どうしたら?」で考える「未来」自体も、
同じ延長線上に乗ってしまうのです。
実は、
疑問文は選ぶことができます。
「どうしたら?」を最初に思い付いたとしても、
それは選択肢の一つです。
他の疑問文を選んでいいのです。
例えば、
「どうなったら?」です。
この「どうなったら?」が、
お勧めの疑問文です。
目の前の子の「未来」を、
「過去」の延長線上に乗せることなく、
まったく違う別の「未来」を、
新しく想像できる疑問文です。
21÷7= 、36÷4= 、40÷8= を、
ダラダラと計算している子を目の前に見て、
「どうなったら?」と考えると、
「今」からワープして、
「未来」に飛んでしまいます。
ダラダラと計算している「今」を見て、
「どうなったら?」と考え始めた途端に、
「スラスラと計算している・・・」のような
「未来」の状況をイメージできてしまいます。
そして、
「スラスラと計算している・・・」のような
想像してイメージできた「未来」から、
「今」のダラダラとした計算を見るようになります。
すると、
「よかった」、
「自分の育て方を教えよう」のようなことを、
わり算をリードすることに組み込んで、
教えるようになります。
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