×1
×3
= は、
3つの分数のかけ算です。
分数の計算に進んだときから、
計算する前に、
「どうする?」と聞くことや、
計算した後に、
「どうやった?」と聞いて育てた子でしたら、
この問題 ×1
×3
= を、
計算する前に、
自分自身に、
「どうする?」と聞く習慣が育っています。
そして、
「仮分数にして」、
「途中で約分して」、
「それから掛ける」のように、
計算の流れを大ざっぱに決めます。
それから、
実際に計算し始めます。
この子が決めたように計算すれば、
まず、
帯分数を仮分数に直します。
すると、
1=
、3
=
と計算できます。
このような仮分数に直すことで、
×1
×3
=
×
×
= のように、
式が変わります。
続いて、
途中で約分しますから、
×
×
の
左下の 9 と、中の上の 3 と、
左上の 5 と、右下の 5 と、
中の下の 2 と、右上の 16 が、
それぞれ約分できる組です。
約分すれば、
×
×
= となります。
この後、
掛けますから、
分子は、1×1×8=8 と、
分母は、3×1×1=3 と計算できます。
これで、
×
×
=
= となります。
計算する前に、
問題 ×1
×3
= を見て、
大ざっぱに計算の流れを決めたときには、
ハッキリとしていなかった掛けた答えは、
仮分数 ですから、
帯分数 2 に直して、
計算が終わります。
計算だけを通して書くと、
×1
×3
=
×
×
=
×
×
=
=2
です。
このような計算ができるのは、
とても高い計算力があるからです。
そうですが、
子どもの計算の力の差は、
思っている以上に幅広くて、
問題 ×1
×3
= の上に重ねて、
×1
×3
= と書いてから、
= の右に、
答え 2 を書く子がいます。
このブログ上に書いて示すことが、
難しいのですが、
問題 ×1
×3
= を、
数秒間見た後、
×1
×3
=2
と書きます。
仮分数に直した分数を書いていません。
問題自体に、
約分したような線と、
1 以外の約分の答え、
つまり、
左下の 3 と、
右上の 8 だけが書いてあります。
このような書き方をできる子に、
問題 ×1
×3
= を見たら、
何が見えるのかを聞きます。
すると、
仮分数 ×
×
= にして、
約分した ×
×
= 式が、
見えるので、
左下の 3 と、
右上の 8 だけを、
問題 ×1
×3
= の式に、
×1
×3
= と書いているようです。
さらに詳しく聞こうとしても、
この子自身、
言葉にできなくなります。
見えていることは確かで、
しかも、
見えている式が、
仮分数に直した式 ×
×
= と、
約分した式 ×
×
= らしいのです。
重なって見えるのかどうかや、
どちらが上なのかを聞こうとしても、
言葉にできないようです。
問題 ×1
×3
= を見ただけで、
計算するとかではなくて、
仮分数 ×
×
= に直した式と、
途中で ×
×
= 約分した式が、
見えているようです。
不思議な力を持っている子です。
(基本 -793)、(分数
-344)