繰り上がりがないのに、
のように、
繰り上がりがあるように計算する子です。
もちろん、
が、正しい計算です。
の筆算のたし算は、
一の位の 1+1=2 と計算して、
と書いて、
十の位の 1+1=2 と計算して、
と書く計算です。
たし算 1+1= を計算するときと、
筆算のたし算 を計算するときは、
自分のリードの仕方が少し違います。
たし算 1+1= を計算するとき、
「問題 1+1= を見る」ように、
自分が自分自身をリードします。
見る目的は、
答え 2 を出すことです。
これと少し違って、
筆算のたし算 を計算するとき、
まず、
「一の位の 2つの 1 を、
上から下に見る」ように、
自分が自分自身をリードします。
見る目的は、
計算対象のたし算 1+1= を探すことです。
答えを出すことではなくて、
「何を計算するのか?」を探すことです。
自分が自分自身に、
「見る」ようにリードすることは似ていますが、
見る目的が、
かなり違います。
7+8= を計算して、
答え 15 を出すことや、
12-9= を計算して、
答え 3 を出すことに慣れています。
つまり、
答えを出すために、
自分が自分自身を
リードすることに慣れています。
でも、
「何を計算するのか?」を探すために、
自分が自分自身をリードすることは、
筆算のたし算 が初めてです。
戸惑うのが普通です。
でしたら、
一の位のたし算が 7+5=12 ですから、
繰り上がり数 1 があります。
この 1 を、
十の位のたし算 2+1=3 に、
3+1=4 と足します。
このように、
繰り上がりの計算は、
1 を足すたし算です。
こういうことですから、
繰り上がりがあるときと、
ないときとで、
「何を計算するのか?」が違います。
計算そのもののリードではなくて、
計算する式を探すリードなのです。
筆算のたし算になって、
初めて習うのは、
計算手順のような
言い方をすることが多いのですが、
計算する式を探すリードなのです。
計算そのもののリードと、
計算する式を探すリードを、
交互に使い分けることが、
計算手順の正体です。
子どもが、
この 2種類のリードを、
使い分けることができるまで、
筆算のたし算の繰り上がりのミスが続きます。
(基本 -820)、(+-
-439)