繰り上がりのある 2けたの筆算のたし算の中で、2通りの答えの書き方を使い分けます。初めて習う子は、わずかですが、2通りの答えの書き方を使い分けることに、「えっ・・・」となります。

筆算のたし算   {\normalsize { \begin{array}{rr} 37 \\ +\: 63 \\ \hline \end{array} }} \\  の答えは、

100 です。

3けたです。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 37 \\ +\: 63 \\ \hline100\end{array} }} \\  です。

 

 

7+3=10 の答え 10 や、

9+1=10 の答え 10 は、

1 を書いて、

その次に 0 を書く順です。

 

子どもは、

この順に答えを書くことに慣れています。

 

ところが、

筆算のたし算   {\normalsize { \begin{array}{rr} 37 \\ +\: 63 \\ \hline \end{array} }} \\  の

一の位のたし算  7+3=10  の答え 10 は、

1 を書いて、

その次に 0 の順で書きません。

 

答え 10 の 0 だけを書いて、

1 を覚えます。

 

繰り上がり数です。

 

 

7+3=10 の答え 10 を、

1 を書いて、

その次に 0 を書く順に慣れている子は、

このようなことで戸惑うこともあります。

 

 

このような場合、

「どうして?」とさせないで、

「そうする」で、

受け入れさせます。

 

計算する目的は、

理解することではなくて、

自力で答えを出せるようになることです。

 

だから、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 37 \\ +\: 63 \\ \hline \end{array} }} \\  の 7 と 3 を、この順に示しながら、

「しち足すさん、じゅう(7+3=10)」と足して、

3 の真下を示して、

「ここゼロ(0)」、

「指、いち(1)」と、

答えの出し方だけを、

説明しないでリードします。

 

 

このようにリードされれば、

子どもは素直に、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 37 \\ +\: 63 \\ \hline \:\:\:\:0\end{array} }} \\  と書きます。

 

そして、

指を 1本伸ばします。

 

 

7+3=10 の答え 10 の

0 を先に書きます。

 

そして、

1 を書かないで、

指に取ります。

 

このような書き方に、

わずかですが、

子どもは抵抗しています。

 

「どうして?」の理由が、

分からないから抵抗ではありません。

 

1 を書いて、

その次に 0 を書く順に慣れているために、

この書き方の慣れが、

新しい別の書き方に、

わずかですが、抵抗させています。

 

それでも、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 37 \\ +\: 63 \\ \hline \:\:\:\:0\end{array} }} \\  と書くことで、

抵抗自体が、

急に弱くなります。

 

 

続いて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 37 \\ +\: 63 \\ \hline \:\:\:\:0\end{array} }} \\  の次の計算を、

リードします。

 

3 と 6 を順に示しながら、

「さん足すろく、く(3+6=9)」と足して、

子どもが指に取っている 1 を触って、

「いち増えて、じゅう(10)」と計算して、

+ の真下を示して、

「ここから、じゅう(10)」とリードします。

 

子どもは素直に、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 37 \\ +\: 63 \\ \hline100\end{array} }} \\  と書きます。

 

もちろん、

「えっ、ゼロ(0)からではなくて、

いち(1)からなの・・・」と、

一の位のたし算の答え 10 と、

書き方が違うことに戸惑います。

 

やはり、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 37 \\ +\: 63 \\ \hline100\end{array} }} \\  と書くことで、

抵抗が薄れます。

 

 

このように、

1つのたし算   {\normalsize { \begin{array}{rr} 37 \\ +\: 63 \\ \hline \end{array} }} \\  の中で、

2通りの答えの書き方を使い分けます。

 

ですから、

後から書く十の位の答えの書き方を、

「ここから、じゅう(10)」のようにリードします。

 

(基本  {\normalsize {α}} -845)、(+-  {\normalsize {α}} -453)