繰り上がりのたし算 49+5= の答えを楽に出せないとき、集中を切らせて、ボ~ッとすることもできますが、50、51、52、53、54 と 5回数えて答えを出してしまうことを、選ぶこともできます。他の可能性を選ぶ力の育ちで子どもを見る視点もあります。

繰り上がりのある  {\normalsize{\begin{array}{rr} 27 \\\:\times\:\:\: 6 \\ \hline \end{array}}}\\  や、

{\normalsize{\begin{array}{rr} 78 \\\:\times\:\:\: 7 \\ \hline \end{array}}}\\  を、

モタモタ・ダラダラと計算しています。

 

不思議と、

筆算のかけ算の繰り上がりのたし算で、

戸惑って、こうなる子が多いのです。

 

 

こちらは、子どもに、

答えの出し方を教えています。

 

計算スキルを修得できて、

自力で答えを出すことが、

できるようになったのかの観点で、

自然に、しかも、無意識に、

子どもを見ています。

 

このような見方をしていると、

ほとんど意識していません。

 

少し変わった言い方をすれば、

計算スキルの修得レベルを見るパラダイムです。

 

 

だから、

繰り上がりのある筆算のかけ算で、

集中をプツプツと切らしている子を見ると、

無意識に、

九九の後の繰り上がりのたし算から、

この子は逃げていると解釈してしまいます。

 

集中がプツプツと切れることと、

繰り上がりのたし算に感じる難しさを、

計算スキルの修得レベルを見るパラダイム

自動的に結び付けています。

 

 

{\normalsize{\begin{array}{rr} 27 \\\:\times\:\:\: 6 \\ \hline \end{array}}}\\  の答えを自力で出している子は、

6×7=42  や、

6×2=12  の九九で止まるのではなくて、

12+4=  の繰り上がりのたし算で止まります。

 

別の問題  {\normalsize{\begin{array}{rr} 78 \\\:\times\:\:\: 7 \\ \hline \end{array}}}\\  でしたら、

7×8=56  や、

7×7=49  の九九ではなくて、

49+5=  の繰り上がりのたし算で止まります。

 

子どもを詳しく観察すると、

こうなっていますから、

12+4=  や、

49+5=  の繰り上がりのたし算に、

子どもは戸惑い、

答えが出ないことにイライラして、

そして、答えを出すことから逃げて、

集中を切らせて、ボ~ッとしています。

 

 

こちらが無意識に、

計算スキルの修得レベルを見るパラダイムで、

集中が切れて、ボ~ッとしている子を見ると、

集中が切れる原因を、

計算スキルの修得レベルに探してしまいます。

 

そして、

子どもを詳しく観察して、

12+4=  や、

49+5=  の繰り上がりのたし算で、

計算が止まることを発見して、

2回の九九に続く

繰り上がりのたし算で戸惑っていると解釈します。

 

 

{\normalsize{\begin{array}{rr} 78 \\\:\times\:\:\: 7 \\ \hline \end{array}}}\\  の計算を習うことで学ぶことは、

計算スキルの修得だけではありません。

 

12+4=  や、

49+5=  の繰り上がりのたし算の

答えが楽に出なければ、

「数えれば答えを出せる」のように、

他の答えの出し方を

思い付くことを学ぶことができます。

 

12+4=  を、

13、14、15、16 と 4回数えれば、

答え 16 が出ます。

 

49+5=  を、

50、51、52、53、54 と 5回数えれば、

答え 54 が出ます。

 

 

集中を切らせて、

ボ~ッとすることを選ぶのではなくて、

繰り上がりのたし算の答えを、

数えて出すことを選んで、

そして、

数えて答えを出してしまってもいいのです。

 

計算スキルの修得レベルを見るパラダイムで、

子どもを見るから、

こちらは無意識に、

計算スキルに原因を探してしまいます。

 

答えを楽に出せなくて困ったら、

他の答えの出し方で計算することを選ぶような

選択の自由の修得レベルを見るパラダイムで、

集中が切れてしまう原因を探すこともできます。

 

子どもを見るパラダイムが違うと、

集中が切れる原因の探し方が、

このように大きく違ってしまいます。

 

お勧めは、

選択の自由の修得レベルを見るパラダイムです。

 

(基本  {\normalsize {α}} -852)、(×÷  {\normalsize {α}} -163)