連続繰り下がりのような難しいひき算は、子どもは「まだ分からない」状態の敗者(Lose)が続き、こちらも「まだつませることができない」状態の敗者(Lose)で、Lose Lose の関係が続きます。そして、子どもが「分かった」の勝者(Win)となり、こちらが「つかませることができた」の勝者(Win)になることで、Win Win の関係に転じます。

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:503 \\ - \: 479 \\ \hline \end{array} }} \\  は、

教えることが難しいひき算です。

 

子どもが自力で計算できるようになるまで、

何回も教える必要があるひき算です。

 

修得までの個人差が大きな計算ですが、

話の都合で、

5回教えることで、

子どもが、自力で答えを出すことが

できるようになると仮定します。

 

もちろん続けて、

5回ではありません。

 

1回教えることで、

子どもは、 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:503 \\ - \: 479 \\ \hline \end{array} }} \\  を計算できて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:503 \\ -\: 479\\ \hline \:\:24\end{array} }} \\  と書き終わります。

 

完結しています。

 

 

中途半端な状態なのは、

子どもの内面のことで、

漠然とした感じなのですが、

「自力で答えを出す自信」のような

「つかんだ」まで至っていない状態です。

 

「答えの出し方が、

分かったような、

分かっていないような、

ハッキリとしない状態」であることは、

子ども自身も自覚できています。

 

答えの出し方を教えているこちらも、

教えた感じから、

「まだだろうあぁ」と、

子どもの状態が分かっています。

 

つまり、

子どもも敗者(Lose)で、

こちらも敗者(Lose)の

Lose Lose の関係になったままです。

 

 

ですから、

再び、 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:503 \\ - \: 479 \\ \hline \end{array} }} \\  を計算するとき、

この子は、

「分からない」や、

「教えてください」や、

「どうやるのですか?」のように、

こちらに聞きます。

 

もちろん、

聞かれてすぐ、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:503 \\ - \: 479 \\ \hline \end{array} }} \\  の答えの出し方を教えて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:503 \\ -\: 479\\ \hline \:\:24\end{array} }} \\  と書き終わらせます。

 

これで解き終わりますから、

完結しています。

 

でもまだ子どもは、

「分かったような、

分かっていないような・・・」のままです。

 

こちらは、

1度目と同じ実況中継型リードで、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:503 \\ - \: 479 \\ \hline \end{array} }} \\  の 3 と 9 を示して、

「3-9=、引けない」、

「13-9=4」とリードして、

子どもが、 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:503 \\ -\: 479\\ \hline \:\:\:\:4\end{array} }} \\ と書くのを見ていますから、その書き方から、

「まだつかみ切れていない」と評価できます。

 

やはり、

子どもも敗者(Lose)で、

こちらも敗者(Lose)の

Lose Lose の関係になったままです。

 

でも、

子ども自身、

「前にも聞いたことがあるような・・・」と、

分かっているようですから、

1度目よりも、

少しだけ敗者(Lose)の感じが薄れています。

 

教えているこちらも、

「ここは、つかんだような感じがする」と

子どもの育ちを感じますから、

少しだけ敗者(Lose)の感じが薄れています。

 

これが、

2度目です。

 

 

同じようにして、

3度目~5度目を繰り返し、

まったく同じ実況中継型リードで教えることで、

子どもも敗者(Lose)で、

こちらも敗者(Lose)の

Lose Lose の関係が、

確実に薄れていき、

子どもが「分かった」となり、

こちらが「つかめた」と評価できたとき、

Lose Lose の関係が、

Win Win の関係に転じます。

 

このようになっています。

 

(基本  {\normalsize {α}} -932)、(+-  {\normalsize {α}} -501)