分数式の計算の工夫で、工夫の仕方を楽しめばいいのに、「上を下で、割ったのですね?」と、聞く子がいます。聞くことではなくて、やってみて、工夫の仕方に納得するところなのだが・・・。

{\Large\frac{a-4}{a-5}}{\Large\frac{a-5}{a-6}}

(1+{\Large\frac{1}{a-5}} )-(1+{\Large\frac{1}{a-6}} )  の変形を見て、

「上を下で、割ったのですね」と聞く子がいます。

 

とても、

悪い聞き方です。

 

割ってみれば、すぐに分かることです。

 

聞くことではなくて、

やってみることなのです。

 

 

ですから、

やってみることを、

次のような実況中継型リードで、見せます。

 

{\Large\frac{a-4}{a-5}}{\Large\frac{a-5}{a-6}}=  の一部分

{\Large\frac{a-4}{a-5}}  を示して、

「上割る下だから」と言って、

こちらが、

(a-4)÷(a-5)=  と書きます。

 

そして、

= の右の余白を示して、

「いち(1)、点点点(・・・)」とリードして、

この子に、

(a-4)÷(a-5)=1・・・  と書かせます。

 

それから、

(a-4) を示して、

「これ」と言い、

(a-5) を示して、

「引くこれ」、

「いち(1)」とリードします。

 

この子は、

頭の中で、

(a-4)-(a-5)=

a-4-a+5=1  のように暗算してから、

「なるほど」と納得して、

(a-4)÷(a-5)=1・・・1  と書きます。

 

 

これは、

仮分数  {\Large\frac{5}{4}}= を、

5÷4=1・・・1  とわり算して、

帯分数 1 {\Large\frac{1}{4}} に書き換えることに似ています。

 

ですから、

分数式  {\Large\frac{a-4}{a-5}}  を、

(a-4)÷(a-5)=1・・・1  とわり算して、

1+{\Large\frac{1}{a-5}}  に書き換えることができます。

 

 

参考のために、

式を変形する操作をすれば、

{\Large\frac{a-4}{a-5}}

{\Large\frac{(a-5)+1}{a-5}}

{\Large\frac{a-5}{a-5}}{\Large\frac{1}{a-5}}

1+{\Large\frac{1}{a-5}}  のように変形できます。

 

このような変形ができますから、

この子から、

「上÷下、だけなの?」のように聞かれたら、

このような式変形を、

この子の目の前で、

無言で書いて教えることができます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -973)、(分数  {\normalsize {α}} -415)