暗算形式の 45+12= を、このまま計算できる子です。繰り上がりのある 15+28= の答えの出し方を、事前に教えないで、自力で計算させます。「できる」と先に決める子でしたら、計算の仕方を工夫します。

45+12=  のたし算を、

筆算   {\normalsize { \begin{array}{rr} 45 \\ +\: 12 \\ \hline \end{array} }} \\  に書き換えないで、

横書き  45+12=  のまま足します。

 

繰り上がりのないたし算です。

 

45+12=  の一の位の 5 と 2 を見て、

5+2=7  と足して、

45+12=  7  と書いて、

続いて、

十の位の 4 と 1 を見て、

4+1=5  と足して、

45+12= 57  と書きます。

 

筆算の計算手順とまったく同じです。

 

 

さて、

繰り上がりのない

45+12=  のようなたし算を、

筆算の計算手順で計算できる子に、

15+28=  を計算させます。

 

もちろん、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 15 \\ +\: 28 \\ \hline \end{array} }} \\  のような筆算に書き換えません。

 

筆算   {\normalsize { \begin{array}{rr} 15 \\ +\: 28 \\ \hline \end{array} }} \\  の繰り上がりでしたら、

楽にスラスラと計算する子です。

 

筆算に書き換えないで、

15+28=  の繰り上がり計算をするのは、

初めての計算です。

 

事前に、

計算の仕方を教えないで、

計算問題として出します。

 

 

すると、

ある一定数の子は、

「できる」と、

かなりハッキリと自覚して、

15+28=  のまま、

繰り上がり計算をできます。

 

つまり、

「できる」と、

先に決めてしまうことで、

「どのようにしたらいいのか?」を、

自動的に考え始めます。

 

そして、

暗算形式の  45+12=  と、

筆算形式の   {\normalsize { \begin{array}{rr} 45 \\ +\: 12 \\ \hline \end{array} }} \\  が、

共に、同じ計算手順で、

答えを出したことが、

「どのようにしたらいいのか?」の答えになります。

 

暗算形式の  15+28=  は、

筆算形式の   {\normalsize { \begin{array}{rr} 15 \\ +\: 28 \\ \hline \end{array} }} \\  と、

同じ計算手順で答えを出せるはずだと、

この子は、

決めてしまいます。

 

 

15+28=  の一の位の 5 と 8 を見て、

5+8=13  と足して、

15+28=  3  と、

13 の 3 だけを書いて、

1 を次の足し算に足すつもりで覚えて、

続いて、

十の位の 1 と 2 を見て、

1+2=3  と足して、

足すつもりで覚えている 1 を、

3+1=4  と足して、

15+28= 43  と書きます。

 

「できる」と、

先に決めたことから、

このような計算に、

自然に導かれます。

 

つまり、

初めての少し難しい計算問題を、

事前に教えないで、

自力で計算させることで、

先に「できる」と決める習慣を

持つようになります。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1027)、(+-  {\normalsize {α}} -547)