子どもから聞かれた問題の答えの出し方だけを、狭く鋭く絞って教えます。主体性の率先力が育ちます。単項式の乗除を例にします。

単項式の乗除は、

わり算:÷を含むとき

分数の形に書き換えます。

 

書き換えるルールは単純です。

 

① ÷ がある。

② 最初は、上(分子)、

× の後は、上(分子)、

÷ の後は、下(分母)。

 

これだけのルールです。

 

 

例えば、

 {\normalsize {a^{4}÷a^{2}×a^{7}}}=  です。

 

÷ が、

1つあります。

 

分数の形に書き換えます。

 

最初の   {\normalsize {a^{4}}}  は、上、

次の   {\normalsize {a^{2}}}  は、

÷ の後なので、下、

最後の   {\normalsize {a^{7}}}  は、

× の後なので、上です。

 

書き換えると、

 {\normalsize {a^{4}÷a^{2}×a^{7}}} {\Large\frac{{a^{4}}×{a^{7}}}{{a^{2}}}}=  です。

 

 

さて、

子どもに聞かれた問題の

しかも

答えの出し方だけを教えます。

 

このような教え方は、

できそうでできないものです。

 

例えば、

 {\normalsize {a^{4}÷a^{2}×a^{7}}}=  の ÷ を示して、

「割る」、

「棒」と言います。

 

見ている子どもは、

 {\normalsize {a^{4}÷a^{2}×a^{7}}}{\Large\frac{\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:}{\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:}}  と書きます。

 

続いて、

 {\normalsize {a^{4}÷a^{2}×a^{7}}}=  の

 {\normalsize {a^{4}}}  を示して、「上」と言い、

 {\normalsize {a^{2}}}  を示して、「下」と言い、

 {\normalsize {a^{7}}}  を示して、「上」と言います。

 

見ている子どもは、

 {\normalsize {a^{4}÷a^{2}×a^{7}}} {\Large\frac{{a^{4}}×{a^{7}}}{{a^{2}}}}=  と書きます。

 

 

無意識に、つい、

他の問題にも通用することを

教えてしまうからです。

 

例えば、

「ここに、÷ があります」、

「÷ が、一つでもあれば、

分数に書き換えます」のようなことです。

 

 

あるいは、

「分かった?」のように、

子どもの理解を

確かめてしまいます。

 

そうしたくなるでしょうが、

分からなければ、

子どもは、また聞きますから、

その時、

また教えればいいのです。

 

分かるや、分からない、

自力でできるや、できないを

子ども自身に評価させます。

 

 

聞かれた問題の答えの出し方だけに

狭く鋭く絞らないと

子どもは、

こちらへの甘えを出します。

 

子どもに甘えさせると、

子どものこちらへの反応性を

そうとは知らないうちに

育ててしまいます。

 

鋭く狭く聞かれた問題の答えの出し方だけを

こちらに頼らせないように

冷たく教えることで、

初めて、

子どもの主体性の率先力が育ちます。

 

子どもの主体性の率先力が育てば、

自力で答えを出そうとする態度も

自然に育ちます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1119)、(分数  {\normalsize {α}} -462)