「いち、に、さん、し、ご、ろく、しち、・・・」と、
数を順に唱えるのが、
数唱です。
数字で書くと、
1、2、3、4、5、6、7、・・・です。
このような数字の並びは、
前の数に、
1 を足せば、
次の数になります。
例えば、
前の数 1 に、
1 を足して、
1+1=2 と、
1 の次の数 2 になります。
1 以外の 3 でも同じです。
3 に、
1 を足して、
3+1=4 と、
3 の次の数 4 になります。
1、2、3、4、5、6、7、・・・は、
順に、
1 を足した結果です。
ですから、
数唱を唱えることができて、
数字を読むことと、
書くことができれば、
数唱の数の並び自体から、
1 を足すたし算の答えを出すことができます。
例えば、
2+1= でしたら、
数唱の数の並び:
1、2、3、4、5、6、7、・・・から、
2 の次の 3 が答えです。
こうなっていますから、
1 を足すたし算に慣れると、
「次の数」で、
すぐに答えを出すようになります。
たし算を計算しているのですが、
たし算ではなくて、
数唱の数の並びの「次の数」なのです。
そして面白いことに、
2 を足すたし算でも、
3 を足すたし算でも、
同じようになります。
例えば、
1+2= でしたら、
数唱の数の並び:
1、2、3、4、5、6、7、・・・から、
1 の次の 2 を飛ばして、
その次の 3 です。
「1つ飛びの次の数」です。
あるいは、
2+3= でしたら、
数唱の数の並び:
1、2、3、4、5、6、7、・・・から、
2 に続く 3 と 4 を飛ばして、
その次の 5 です。
「2つ飛びの次の数」です。
でも、
4 を足すたし算に慣れても、
1+4= は、
1 に続く 2 と 3 と 4 を飛ばして、
その次の 5 とは、
ならないのです。
「3つ飛びの次の数」で答えを出すように、
ならないのです。
こうなると、
4 を足すたし算の答えは、
4回、
数えて答えを出す以外に、
「次の数」のような
シンプルな方法がないことになります。
簡単な方法はないのですが、
1+4= を見たら、
見た瞬間に、
答え 5 が心に浮かぶ
「たし算の感覚」はあります。
「次の数」や、
「1つ飛びの次の数」や、
「2つ飛びの次の数」は、
少し繰り返して練習すれば持てます。
「たし算の感覚」は、
4回、
数えて答えを出すような計算を
少し繰り返し練習しても
持つことができません。
そうそう簡単な話ではないのです。
でも、
1+4= の 1 の次から、
2、3、4、5 と、
4回、
速いスピードで数えて、
4 を足すたし算の答え 5 を出すようにして、
繰り返し練習すれば、
「たし算の感覚」を、
かなり短い期間で持つことが可能です。
とは言え、
子どもが、
2、3、4、5 と数えるスピードは、
簡単に変わるものではないのです。
どうしても、
こちらが、
粘り強く繰り返し、
速いスピードで答えを出す
4 を足すたし算の計算を見せることで、
少しずつ計算スピードが速くなるような
力業なのです。
(基本 -1172)、(+-
-635)