四則混合の計算順を決めるルールの「かっこの中を先」は、こうしなければ計算できないからです。

8-(7-4)=  や、

3×(5-3)=  や、

(6+12)÷3=  や、

(7-3)×5=  や、

10÷(7×3)=  は、

かっこの中の計算が優先の

計算順を決める練習のための問題です。

 

四則混合の初歩の問題です。

 

もちろん、

この 5問は、

いずれもかっこの中を先に計算します。

 

 

計算順を決めるルールだから、

かっこの中を先に計算するということでは、

じつは、

ないのです。

 

かっこの中の計算だけが、

計算できる計算なのです。

 

この 5問すべて、

かっこの中の計算であれば

そのまま計算できます。

 

 

8-(7-4)=  の

かっこの外の - は、

8-  だけです。

 

8-  で分かることは、

「 8 から、何かを引くひき算」

ということだけです。

 

何を引くのかが、

分からないのです。

 

8-(7-4)=  の式を見れば、

8 から引く対象は、

8-  の先に、

(7-4)  と書かれています。

 

この  (7-4)  は、

計算式ですから、

数ではありません。

 

8 から、

引こうとしても、

(7-4) そのものを

このままで引くことができないのです。

 

 

でも、

8-(7-4)=  の

かっこの中の  7-4  は、

7 から、4 を引くひき算ですから、

計算することができます。

 

このように、

8-(7-4)=  の 2つの計算の

ひき算は、

かっこの中の  7-4  だけが

そのままの形で、

計算して答えを出すことができます。

 

だから、

8-(7-4)=  の計算順は、

① かっこの中の - 、

② かっこの前の - になります。

 

この順にしないと、

計算できないから、

この順なのです。

 

 

3×(5-3)=  でしたら、

かっこの中の  5-3  は、

5 から、3 を引くひき算ですから、

そのまま計算して、

答え 2 を出すことができます。

 

かっこの前の ×(掛ける) は、

3×  で、

3 に掛ける何かの位置に、

(5-3)  と書いてありますから、

このままでは

かけ算を計算できません。

 

だから、

3×(5-3)=  の計算順は、

① かっこの中の - 、

② かっこの前の × になります。

 

 

(6+12)÷3=  でしたら、

かっこの中の 6+12  は、

6 に、12 を足すたし算です。

 

そのまま計算して、

答え 18 を出すことができます。

 

でも、

(6+12)÷3=  の

かっこの後の ÷ は、

何かを、3 で割るわり算です。

 

何を割るのかの位置に、

(6+12)  と書いてありますから、

このままでは、

わり算を計算できません。

 

だから、

(6+12)÷3=  の計算順は、

① かっこの中の + 、

② かっこの後の ÷ になります。

 

 

(7-3)×5=  も、

同じです。

 

かっこの中は、

7-3  ですから、

そのまま、

ひき算を計算できて、

答え 4 を出すことができます。

 

でも、

(7-3)×5=  の

かっこの後の ×(掛ける) は、

×5  ですから、

何かに、5 を掛けることが分かるだけです。

 

何かの位置に

(7-3)  と書かれていますから、

このままでは

かけ算を計算できません。

 

だから、

(7-3)×5=  の計算順は、

① かっこの中の - 、

② かっこの後の × になります。

 

 

10÷(7×3)=  も、

同じです。

 

かっこの中は、

7×3  ですから、

そのまま、

かけ算を計算して、

答え 21 を出すことができます。

 

でも、

10÷(7×3)=  の

かっこの前の ÷ は、

10÷  ですから、

10 を、

何で割るのかが分かりませんから

わり算を計算できません。

 

だから、

10÷(7×3)=  の計算順は、

① かっこの中の × 、

② かっこの前の ÷ になります。

 

 

このように、

かっこの中を先に計算することは、

計算順を決めるルールですが、

こうしないと計算できないからです。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1179)、(分数  {\normalsize {α}} -476)