筆算のたし算の答えを、一の位の右から計算して書かないで、左から計算して、左から書く子がいます。右から計算するやり方の実況中継型リードを見せると、強く抵抗することがあります。強く抵抗されたまま、笑顔で、実況中継型リードを、繰り返し見せます。自然に抵抗が薄れて、消えます。

筆算のたし算   {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\  の答えを、

左の十の位から足す子に、

右の一の位から足すことを教えたとき、

子どもに、

強く抵抗されることがあります。

 

あってはならないことなのですが、

この子は、

筆算のたし算   {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\  の答えの出し方を、

初めて習うとき、

取り残されてしまったことや、

放置されてしまったことや、

強い不愉快な目に出会ってしまったことが、

起こってしまったのでしょう。

 

このようなことが、

心の傷として残っていることから、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\  の答えを、

右の一の位から足すことに、

強く抵抗しているのでしょう。

 

 

強く抵抗する子の

心が癒されるまで、

心の傷のために強く抵抗したままの子に、

こちらは、笑顔を絶やさないで、

実況中継型リードを続けます。

 

次のような実況中継型リードが

実例です。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\  の 8 と 5 を示して、

「8+5=13」と言って、

5の真下を示して、

「さん(3)」、

「指、いち(1)」と言います。

 

 

強く抵抗しながらも、

子どもが、 {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ +\: 15 \\ \hline \:\:\:\:3\end{array} }} \\  と書いたら、

2 と 1 を示して、

「2+1=3」と言って、

子どもが指に取っている 1 を触って、

「いち(1)増えて、し(4)」と言って、

1 の真下を示して、

「し(4)」と言います。

 

やはり、強く抵抗しながら、

子どもが、 {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ +\: 15 \\ \hline\:\:43\end{array} }} \\  と書いたら、

同じような実況中継型リードを、

笑顔を保ちながら、

続く 2~3問に行います。

 

 

やがて、

子どもの心の傷が癒されると、

一の位の右から足す計算も

自力でできるようになります。

 

こうなった後は、

十の位の左から足すことを選ぼうと、

一の位の右から足すことを選ぼうと

子どもの自由です。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1562)、(+-  {\normalsize {α}} -868)