未知数が 1つの 1次方程式を解くために、未知数を左に集め、数字を右に集めます。集めるときに移項します。この移項を、体験知で理解した後、間違いなくなります。

6x-9+2x+10=9  の解き方の大筋は、

「 x を、左に集めて、1つにまとめて、

数字を、右に集めて、1つにまとめて、

右の数字を、左の x の係数で割る」と、

これだけのことです。

 

より詳しく、箇条書きにします。

 

① 未知数 x を見付けます。

② 左か、右かを判断します。

③ 左にある x は、そのまま左に置いて、

右にある x は、左に動かします。

④ 数字(未知数 x のない)を見付けます。

⑤ 左か、右かを判断します。

⑥ 右にある数字は、そのまま右に置いて、

左にある数字は、右に動かします。

⑦ 左に集めた未知数 x を計算します。

⑧ 右に集めた数字を計算します。

⑨ 右の数字を、

左の未知数 x に付いている数字で割ります。

 

こうなります。

 

もちろんこの箇条書きの中の

「左」や、「右」は、

「 = のどちら側なのか?」です。

 

 

6x-9+2x+10=9  でしたら、

x は、6x も、2x も、

= の左側ですから、

そのまま左側に残します。

 

数字の -9 と、+10 は、

= の左側ですから、

右側に動かして、

+9 と、-10 に変わり、

右にある =9 の 9 は、

そのまま右側に残します。

 

こうすると、

6x+2x=9+9-10  になります。

 

 

さて、

右のものを、左に動かすことと、

左のものを、右に動かすことを、

「移項」と言いますが、

理解の難しいところです。

 

そのために、

さまざまな説明の仕方が工夫されています。

 

例えば、

= を、「橋」と見なして、

「橋を渡ると、符号だけが変わる」のような

説明をします。

 

あるいは、

= を貫く短い赤い線を引いて、

「赤い線を越えると・・・」のような説明もあります。

 

どのように説明されても

説明を理解できるだけです。

 

そして、

「説明は、分かるのだけれど・・・」なのです。

 

 

このように、

「移項」は、

言葉で説明されて理解できる学習知では、

「なるほど」とならないのです。

 

方程式を繰り返し解くことで、

ミスを訂正しながら、解く体験や、

訂正する体験から得られる体験知なのです。

 

体験知になると、

その子にピッタリの体験知を得たとき、

「あぁ、なるほど」、

「こういうことか!」と納得できます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1623)、(分数  {\normalsize {α}} -632)