29×3= を、筆算で計算するときと、29の段の九九として、暗算で計算するときとでは、さまざまなことが大きく違います。

{\normalsize{\begin{array}{rr} 29 \\\:\times\:\:\: 3 \\ \hline \end{array}}}\\  は、

筆算の形で書いてありますが、

29の段の九九 : 29×3=  と見れば、

問題そのものが書いてあります。

暗算の形  29×3=  に、

書かれていないだけです。

 

{\normalsize{\begin{array}{rr} 29 \\\:\times\:\:\: 3 \\ \hline \end{array}}}\\  の答えは、

29の段の九九  29×3=87  から、

87 です。

 

筆算の形で書かれていますから、

{\normalsize{\begin{array}{rr}29\\\:\times\:\:\:\: 3 \\ \hline \:\:\:87\end{array}}}\\  と書くのが自然でしょう。

 

 

同じことですが、

まとめて書くと、

計算問題  {\normalsize{\begin{array}{rr} 29 \\\:\times\:\:\: 3 \\ \hline \end{array}}}\\  は、

計算する問題自体が書かれていて、

29の段の九九  29×3=87  を利用して、

答え 87 を出して、

{\normalsize{\begin{array}{rr}29\\\:\times\:\:\:\: 3 \\ \hline \:\:\:87\end{array}}}\\  と書きます。

 

計算する問題が書いてあり、

九九で、答えを出して、

筆算の形のまま答えを書きます。

 

 

同じ計算問題  {\normalsize{\begin{array}{rr} 29 \\\:\times\:\:\: 3 \\ \hline \end{array}}}\\  を、

筆算のかけ算と見れば、

計算自体が大きく違います。

 

筆算のかけ算の計算ですから、

3×9=27  と、

3×2=6  の 2つの九九に、

6+2=8  の繰り上がりのたし算になります。

 

しかも、

3×9=  と、

3×2=  の 2つの九九と、

6+2=  の繰り上がりのたし算は、

計算問題  {\normalsize{\begin{array}{rr} 29 \\\:\times\:\:\: 3 \\ \hline \end{array}}}\\  の

どこにも書いてないのです。

 

 

計算問題  {\normalsize{\begin{array}{rr} 29 \\\:\times\:\:\: 3 \\ \hline \end{array}}}\\  から、

子どもが自力で、

3×9=  と、

3×2=  の 2つの九九と、

6+2=  の繰り上がりのたし算を、

探し出さなければ、

計算できないのです。

 

そして、

3×9=  と、

3×2=  の 2つの九九と、

6+2=  の繰り上がりのたし算の

計算自体が、

計算問題  {\normalsize{\begin{array}{rr} 29 \\\:\times\:\:\: 3 \\ \hline \end{array}}}\\  に書いてないのですから、

答えを書くところもないのです。

 

 

計算問題   {\normalsize{\begin{array}{rr} 29 \\\:\times\:\:\: 3 \\ \hline \end{array}}}\\ を、

29の段の九九  29×3=  と見るときと、

筆算のかけ算と見るときとでは、

ここまで大きく違います。

 

ではありますが、

29の段の九九  29×3=  と見るときよりも、

筆算のかけ算と見るときの方が、

計算自体は、

はるかに易しくなります。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1646)、(×÷  {\normalsize {α}} -276)