実況中継型リードで、子どもは、こちらが自力で答えを出している様子を見ます。見ることが、自力で答えを出す疑似体験になっています。

16÷2=  の答え 8 を、

2の段の九九を、

「にいちがに(2×1=2)」の下から順に唱え、

2の段の九九の答えが 16 になる

2×8=16  を利用して出します。

 

これだけのことを、

子どもが自力でするとき、

子どもを支えるのは、

体験知です。

 

 

16÷2=  のわり算の答えは、

2の段の九九の答えが、

16 になる組を探して、

2×8=16  から、

2 に 8 を掛ければ、16になることから、

16÷2=8  と出します。

 

このような文言の

言葉の説明を理解しただけの学習知は、

子どもが自力で、

16÷2=  の答えを出すときの

支えにならないのです。

 

ただ知っているだけですから、

実際に計算したことがないので、

自力で答えを出すときの支えに

ならないのです。

 

 

こちらが、

自力で答えを出している様子を

次のような実況中継型リードを見せて教えれば、

子どもが自力で答えを出すときの

支えになります。

 

こちらが自力で答えを出すことを、

同じようにまねすればいいからです。

 

16÷2=  の 2 を示して、

16 を示したまま、

「にいちがに(2×1=2)」、

「ににんがし(2×2=4)」、

「にさんがろく(2×3=6)」、

「にしがはち(2×4=8)」、

「にごじゅう(2×5=10)」、

「にろくじゅうに(2×6=12)」、

「にしちじゅうし(2×7=14)」、

「にはちじゅうろく(2×8=16)」、

「じゅうろく(16)に、なった」と言って、

= の右を示して、

「にはちじゅうろく(2×8=16)のはち(8)」と言います。

 

見ている子どもは、

16÷2=8  と、

答え 8 を書きます。

 

 

こちらが出した答え 8 を

書いただけではありません。

 

こちらが自力で答えを出している様子を、

見せた後に出した答え 8 ですから、

この実況中継型リードを見ることで、

子どもも、

自力で答えを出している疑似体験をしています。

 

この疑似体験の体験知が、

子どもが自力で答えを出すときに、

子どもを支えます。

 

疑似体験で得るのは、

自力で答えを出すこと自体を、

まねすることです。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1651)、(×÷  {\normalsize {α}} -277)