分母と分子が、同じ 5 の分数を、1 にします。「どうして?」に、「分子÷分母」と、ズバリ答える子は、少数です。

 {\Large\frac{5}{5}}=1  と、

正しく計算した子に、

「ここから、ここ、どうやったの?」と、

 {\Large\frac{5}{5}} を計算して、

答えを 1 にした計算を聞きます。

 

分数  {\Large\frac{5}{5}} を計算して、

整数 1 を答えにする計算は、

ここ以前に習っています。

 

仮分数  {\Large\frac{5}{5}} を、

「分子÷分母」と割って、

5÷5=1  とする計算です。

 

 

これを思い出せれば、

分数  {\Large\frac{5}{5}} は、

「分子÷分母」のわり算から、

5÷5=1  と計算できて、

 {\Large\frac{5}{5}}=1  になります。

 

 

そうなのですが、

同分母のたし算   {\Large\frac{3}{5}} {\Large\frac{2}{5}}=  を、

習う直前に習ったのは、

約分です。

 

仮分数  {\Large\frac{5}{5}} を、「分子÷分母」と割って、

5÷5=1  とする計算は、

約分よりも先に習っています。

 

約分の思い出しやすさに邪魔されて、

仮分数を帯分数に変える計算が、

思い出しにくくなっています。

 

しかも、

思い出しやすい約分で、

分数  {\Large\frac{5}{5}} を、5 で約分しても、

 {\Large\frac{5}{5}} {\Large\frac{1}{1}}  ですから、

1 にならないのです。

 

 

 {\Large\frac{5}{5}}=1  と、

思い出しやすい約分では、

ならないのですから、

困ってしまいます。

 

苦し紛れの策として、

 {\Large\frac{5}{5}} の分母と分子が同じだから、1 と、

子ども自身、

おかしいと思いながら、答えてしまいます。

 

このような子に、

「ご割るごは?(5÷5=?)」と、

計算だけを、

ズバリと教えることで、

「えっ?」とさせて、

「なるほど」とさせるのが、

考えさせることのできる優れた教え方です。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1721)、(分数  {\normalsize {α}} -662)