分数 の分母と分子が、
同じ九九の答えの中にあれば、
その九九の段で約分できます・・・と、
言葉で説明すれば、
約数の探し方を教えることができます。
でも、
「同じ九九の答えの中にある」のような
約数の探し方は、
実際の方法と大きく違います。
例えば、
= を見て、
「7の段らしい?」となることで、
約数 7 を探していません。
正体不明の約数を思い付く感覚で、
= を見たら、
約数 7 を思い付きます。
約数の探し方を、
実況中継型リードで教えるのでしたら、
約数を思い付く感覚を利用する
ゴールの姿を見せます。
例えば、
でしたら、
「2 で」と言ってしまう実況中継型リードです。
見ている子どもは、
当然、
「えっ、何?」、
「どうして、2 が出るの?」のような
強い疑問を感じます。
約数 2 を、
「2 で」で押し付けて、
子どもが疑問を感じているのを承知して、
約分の実況中継型リードを続けてしまいます。
疑問を感じたままの子に、
分子 2 を示して、
「2÷2=1」と言って、
問題の右を示して、
「わ(=)」、
「棒」と言って、
子どもが、= と書いたら、
棒の上を示して、
「ここ、いち(1)」と言って、
子どもが、= と書いたら、
約分の問題の分母 4 を示して、
「4÷2=2」と言って、
子どもが書いた棒の下を示して、
「ここ、に(2)」と言って、
子どもが、= と書いたら、
教え終わります。
「2 で」と、
約数を押し付けることに、
子どもが疑問を感じたまま、
その約数で約分してしまう実況中継型リードを、
その子が必要な回数、見せるだけで、
約数を探すことは、
約分を完成させるためで、
約分の計算問題の
ほんの一部分であることを理解します。
「これか」と思って、
思い付いた約数で、
約分しようとして、
約分できたら、
正しい約数を思い付いたのです。
分母や、
分子のどちらかが、
その約数で割れなければ、
思い付いた約数を、
別の約数に変えて、
また、試せばいいのです。
このような約数の探し方を、
子どもは、自力で思い付きます。
(基本 -1746)、(分数 -667)