たし算は、2つの数を足して、1つの数に変えます。このたし算の答えを、2つの数に分けることが、ひき算です。ですから、たし算の逆の計算です。ただし、1つの数を指定されて、2つの数に分ける条件付きです。

16-3=  は、

16 の前の 15 から、

-3 の 3回、

15、14、13 と数えれば、

答え 13 を出せます。

 

あるいは、

3 に何かを足して、16 にする何か?

このたし算の逆の考え方で、

3+13=16  になる 13 を見付ければ、

16-3=  の答え 13 を出せます。

 

数えて答えを出すことと、

たし算の逆で答えを出すことは、

同じことです。

 

どちらも、

たし算の計算の逆の向きです。

 

 

3回、

15、14、13 と数える計算の仕方は、

たし算のときと逆の向きに数えます。

 

これは数える向きが、逆ですから、

スッと理解できます。

 

 

3+13=16  になる 13 を見付けることは、

2つの数から足して、

1つの数にする向きと、逆の向きです。

 

1つの数 16 を、

2つの数 3 と 13 に分けます。

 

でも、

3 と 13 の 3 は、

指定されています。

 

 

たし算の感覚は、

3+13=  の 3 と 13 から、

答え 16 を瞬時に出す力です。

 

ひき算で利用するたし算の感覚は、

3+〇=16  の 〇 を瞬時に出す力です。

 

たし算の感覚そのものは、

たし算の答えを瞬時に出します。

 

このようなたし算の感覚を利用して、

ひき算の答えを出す計算の仕方を繰り返すと、

答えを指定されているたし算で、

足す数を瞬時に出す力が育ちます。

 

 

たし算は、

3+13=  のように、

2つの数 3 と 13 を指定されて、

答え 16 を出すことです。

 

2つの数から、

この 2つを足した答えを出します。

 

3+〇=16  の 〇 を見付けることは、

たし算の答え 16 を指定されて、

足して 16 になる 2つの数に分けるのですから、

たし算とは逆向きです。

 

でも、

3 を指定される条件付きです。

 

 

さて、

多くの子どもの受け止め方は、

3回、15、14、13 と、

逆の向きに数えるひき算が、

易しいようです。

 

答え 16 を指定されて、

足してこうなる 2つの数に分けることは、

難しさを感じるようです。

 

自由に 2つに分けるのではなくて、

1つは 3 を指定されている条件付きます。

 

 

ですが、

逆の向きに数える計算の仕方に比べて、

2つの数に分ける計算に、

難しさを感じるのではなさそうです。

 

3+13=  から答え 16 を出すことと比べて、

答えが 16 になる 2つの数を、

1つは 3 に指定されている計算の仕方に、

難しさを感じるようです。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1318)、(+-  {\normalsize {α}} -717)

 

関連:2023年06月08日の私のブログ記事

「16-3=  の答えは、

その一部分の  6-3=  を、

3 と計算して、13 です。

このような計算を初めて知ったとき、

子どもは、「えっ?」となります。

でも、すぐに慣れます」。

 

特にできる子を、そうと知らずに見逃すことがないように、式の形を観れば、すぐに答えを出せる四則混合を練習させます。暗算で答えを出せなくていいのです。でも、暗算で答えを出す力のある子を、見逃したくないのです。

 {\Large\frac{3}{7}}× {\Large\frac{1}{4}} {\Large\frac{3}{7}}× {\Large\frac{3}{4}}=  や、

 {\Large\frac{2}{3}}×4- {\Large\frac{2}{3}}=  のような四則混合は、

式の形を観ることができれば、

すぐに答えを出すことができます。

 

 {\Large\frac{3}{7}}× {\Large\frac{1}{4}} {\Large\frac{3}{7}}× {\Large\frac{3}{4}}=  の形から、

 {\Large\frac{3}{7}} {\Large\frac{1}{4}} と、 {\Large\frac{3}{4}} を合わせるのですから、

 {\Large\frac{3}{7}} そのものです。

 

ですから、

式変形   {\Large\frac{3}{7}}×(  {\Large\frac{1}{4}} {\Large\frac{3}{4}} )  を知らなくても、

 {\Large\frac{3}{7}}× {\Large\frac{1}{4}} {\Large\frac{3}{7}}× {\Large\frac{3}{4}} {\Large\frac{3}{7}}  と、

すぐに答えを出せます。

 

 

 {\Large\frac{2}{3}}×4- {\Large\frac{2}{3}}=  も形を観ます。

 

 {\Large\frac{2}{3}} が、

4つから、1つを引くのですから、

3つです。

 

これを式に書けば、

 {\Large\frac{2}{3}}×4- {\Large\frac{2}{3}} {\Large\frac{2}{3}}×3=  です。

 

そして、

 {\Large\frac{2}{3}}×3=  は、

 {\Large\frac{2}{3}} が、2 を 3等分した 1つで、

その 3つ分ですから、

2 そのものです。

 

ですから、

式変形   {\Large\frac{2}{3}}×(4-1)  を知らなくても、

 {\Large\frac{2}{3}}×4- {\Large\frac{2}{3}}=2  と、

すぐに答えを出せます。

 

 

このように、

式の形を観て、すぐに答えを出せる子は、

こちらが、

計算する前に、

「計算順?」と聞いたとき、

例えば、

 {\Large\frac{3}{7}}× {\Large\frac{1}{4}} {\Large\frac{3}{7}}× {\Large\frac{3}{4}}=  に、

「答え、 {\Large\frac{3}{7}} ?」と言う子です。

 

このように言われたら、こちらは、

「どうやったの?」と受けます。

 

つまり、

式の形を観ることができる子は、

何らかの潜在的な力があるはずですから、

詳しく知りたくなります。

 

 

もちろん、

すぐに答え出せる必要はないのです。

 

計算順を、

計算する前に決めて、

一つ一つ計算できればいいのです。

 

ですが、

式の形を見抜いて、

すぐに答えを出せる子の

何らかの潜在能力を見逃したくないのです。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1317)、(分数  {\normalsize {α}} -530)

 

5+1= の答え 6 を、自力で出すことができると、自分の価値と可能性を信じる気持ちを支えにして、子どもは自力で答えを出しています。

5+1=  の答え 6 を、

自力で、

5 を見て、その次の 6 と出せるのは、

子どもが、

自分の価値と可能性を信じているからです。

 

自分の価値や、

自分の可能性を信じることは、

結果を出したからではなくて、

結果を出す前です。

 

5+1=  の答え 6 を、

自力で答えを出せた後、

自分の価値と可能性を信じるのではありません。

 

5+1=   を、計算する前に、

この計算問題の答えを、

自分は、自力で出すことができると

自分の価値と可能性を信じることができるから、

自分が自分を信じたように、

自力で答えを出せるのです。

 

この順番なのです。

 

 

先に、

自力で答えを出せると、

自分の価値と可能性を信じています。

 

だから、

自分が信じているように、

5+1=  の答え 6 を、

自力で出すことができるのです。

 

5+1=  の答え 6 を、

自力で出すことができたから、

自分の価値と可能性を信じるのではありません。

 

 

先に、結果を出せたから、

その後で、結果を出せることを信じるのでしたら、

結果を出すとき、

子どもは何を支えにしているのでしょうか?

 

結果を出そうとするとき、

先に、自分の価値と可能性を

信じている心を支えにするから、

結果を出すことができるのです。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1316)、(+-  {\normalsize {α}} -716)

 

関連:2023年06月07日の私のブログ記事

「子どもは、どの子も、

自分自身を信じていますから、

算数の計算問題の答えの出し方を、理解できて、

自力で答えを出すことができます」。

 

3 を無言で示して、「さん」と声に出して言い・・・のような説明文をガイドに、同じような指導をしようとすると、「無言で示す」ことと、「声に出して言う」ことの関係を知りたくなるはずです。

3+1=  の 3 を

ペン先を利用して無言で示して、

「さん」と声に出して言い、

1 を、無言で示して、

「し」と声に出して言い、

= の右の余白を、無言で示して、

「ここ、し(4)」と声に出して言います。

 

こちらの計算を見せる教え方の

実況中継型リードの実例です。

 

この文をガイドにして、

同じようなリードをすれば、

たし算が初めての子に、

その子が2~3歳の幼児でも、

自力で答えを出せるように指導できます。

 

 

でも、

同じようなリードをしようと思って、

ジックリ読むと、

おかしなところがあります。

 

例えば、

「無言で示して、

「さん」と声に出して言い」です。

 

無言と書いてありながら、

声に出して、「さん」と言える?

このような疑問です。

 

 

ここは大事なところですから、

少し踏み込んで説明します。

 

こちらが実際にしていることを

正確に書こうとしたら、

「3+1=  の 3 を見て、

「さん」と声に出して言う」のようになります。

 

ですが、

こちらが、3 を見ていること自体、

見せただけでは、

子どもに教えることになりません。

 

見ている子どもは、

こちらが何をしているかが分かりません。

 

だからといって、

「さん(3)を見て」と言葉で指示することも、

避けたいのです。

 

こちら自身が、3 を見るとき、

心の中で、自分自身に対して、

言葉で、「さん(3)を見て」と

リードしていないのに、

目の前の子どもに

言葉で、「さん(3)を見て」と言って教えたら、

こちらが実際にしていることではありませんから、

嘘を教えたことになります。

 

だから、

無言で、

3 を示すだけにします。

 

こうすれば、

3 を見ていることを、

子どもに教えることができます。

 

そして、

3 を示したら、

一瞬、ペン先を止めます。

 

3 を見ることと、

「さん」と読むことを区別したいからです。

 

このような動きで、

こちら自身が

子どもと同じように数唱を利用して

3+1=  の答え 4 を出すとき、

3 を見ていることを教えます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1315)、(+-  {\normalsize {α}} -715)

 

関連:2023年06月06日の私のブログ記事

「3+1=  のような

1 を足すたし算の答えの出し方を、

謎解きの謎として、

子どもに教える方法があります。

子どもは、謎解きが好きですから、

夢中になって学びます」。

 

ある種のアナログ体験知のような言葉にできない計算の手順のような何らかのまとまった知識にリードされて、計算しています。言葉にリードされて計算していません。ですから、言葉で説明しません。計算している姿を見せるだけにします。ごまかしのない教え方です。

実況中継型リードの教え方で、

計算を言葉でリードしない計算の仕方を

子どもに見せています。

 

例えば、

筆算のたし算   {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ +\: 29 \\ \hline \end{array} }} \\  を計算するときです。

 

3 と 9 を示すだけで、

「さん足すくは、じゅうに(3+9=12)」と言います。

 

これを見せるだけの教え方です。

 

 

一の位から計算すること、

上から下に見ること、

上の数と下の数を組みにすること、

足すこと、

このようなことを言葉で説明していません。

 

このような言葉にリードされて、

一の位の 3 と 9 を

上から下に見て、

3+9=12  と足していません。

 

何をするのかを言葉にリードされることなく、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ +\: 29 \\ \hline \end{array} }} \\  の 3 と 9 を見て、

3+9=12  と足しています。

 

こちら自身、

言葉にリードされないで、

3 と 9 を見て、

3+9=12  と計算しています。

 

 

あるいは、

単項式の乗除   {\normalsize {2a÷5ab×b^{2}}}=  です。

 

こちら自身、

 {\normalsize {÷}} がある?」と、

言葉にリードされていません。

 

単項式の乗除の計算の仕方のような

ある種のアナログ体験知にリードされて、

 {\normalsize {÷}} を探して、

そして、分数の形にすることを決めています。

 

 

こちらの頭の中に

単項式の乗除の答えを出すための言葉が

まったくないのです。

 

言葉にリードされないで、

ある種のアナログ体験知のような

言葉にできない計算の手順のような

何らかのまとまった知識にリードされて、

計算しています。

 

このように計算していることを、

言葉で教えることなどできません。

 

そうして計算しているこちら自身の

計算している姿自体を

子どもに見せるのが

ごまかしのない教え方です。

 

ですから、

 {\normalsize {2a÷5ab×b^{2}}}=  の  {\normalsize {÷}} を示して、

「分数の棒」と言います。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1314)、(+-  {\normalsize {α}} -714)

(分数  {\normalsize {α}} -529)

 

関連:2023年06月05日の私のブログ記事

「こちらが自力で、

答えを出している様子だけを見せるから、

見ている子は、自ら、

考えるべき問いを発して、

その問いの答えを出すように、

アレコレと自由に考えます」。

 

数唱の一部分「ご、ろく」を、式に書けば、5+1=6 です。そして、99+1=100 であって、999+1=1000 です。スラスラできる子には、何かの才能があるのではと、期待できます。

5+1=6  のたし算は、

数唱 : 「いち、に、さん、し、ご、ろく、しち、・・・」の

一部分の「ご、ろく」です。

 

同じことですが、

数唱の一部分の「ご、ろく」を、

式で表したのが、5+1=6  です。

 

 

この書き方で、

数唱の順に並べます。

 

数唱の一部分の「いち、に」を、

式で表せば、1+1=2  です。

 

数唱の一部分の「に、さん」を、

式で表せば、2+1=3  です。

 

数唱の一部分の「さん、し」を、

式で表せば、3+1=4  です。

 

数唱の一部分の「し、ご」を、

式で表せば、4+1=5  です。

 

数唱の一部分の「ご、ろく」を、

式で表せば、5+1=6  です。

 

数唱の一部分の「ろく、しち」を、

式で表せば、6+1=7  です。

 

数唱の一部分の「しち、はち」を、

式で表せば、7+1=8  です。

 

数唱の一部分の「はち、く」を、

式で表せば、8+1=9  です。

 

数唱の一部分の「く、じゅう」を、

式で表せば、9+1=10  です。

 

数唱の一部分の「じゅう、じゅういち」を、

式で表せば、10+1=11  です。

 

・・・・・・

 

数唱の一部分の「きゅうじゅうく、ひゃく」を、

式で表せば、99+1=100  です。

 

数唱の一部分の「ひゃく、ひゃくいち」を、

式で表せば、100+1=101  です。

 

数唱の一部分の「ひゃくいち、ひゃくに」を、

式で表せば、101+1=102  です。

 

・・・・・・

 

こうなります。

 

 

さらに先まで進めば、

数唱の一部分の「きゅうひゃくきゅうじゅうく、せん」を、

式で表せば、999+1=1000  です。

 

数唱の一部分の「せん、せんいち」を、

式で表せば、1000+1=1001  です。

 

数唱の一部分の「せんいち、せんに」を、

式で表せば、1001+1=1002  です。

 

999+1=  や、

1000+1=  や、

1001+1=  を、

自力で計算できる子がいます。

 

何らかの才能が隠されているかも?

こう思って、

計算できる子を観るようにします。

 

実は、

このようなことは、

とても気付きにくいことです。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1313)、(+-  {\normalsize {α}} -713)

 

関連:2023年06月04日の私のブログ記事

「5+1=  のたし算は、

「いち、に、さん、し、ご、ろく、しち、・・・」の

数唱の一部分です」。

 

2けたの数のたし算を、筆算の形に書いても、横並びに書いても、計算自体は同じです。2つの一の位を探すことや、一の位の答えを書く位置などが違うだけです。ですから、同じように計算できます。

筆算のたし算を、説明の都合から、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} ④① \\ +\: ⑤② \\ \hline \end{array} }} \\  のように書きます。

 

普通は一の位から足しますから、

①+②=③  と足して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} ④① \\ +\: ⑤② \\ \hline \:\:\:\:③\end{array} }} \\   と書いて、

④+⑤=⑥  と足して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} ④① \\ +\: ⑤② \\ \hline\:\:⑥③\end{array} }} \\  と書きます。

 

 

同じたし算を

筆算に書かないで、

④①+⑤②=  のまま計算します。

 

計算の流れは、

筆算のたし算に似ています。

 

④① の一の位の ① と、

⑤② の一の位の ② を、

①+②=③  と足して、

答えの一の位として

④①+⑤②=  ③  と書いて、

④① の十の位の ④ と、

⑤② の十の位の ⑤ を、

④+⑤=⑥  と足して、

答えの十の位として

④①+⑤②= ⑥③  と書きます。

 

ほぼ同じように似ています。

 

 

似てはいますが、

形が違うために、

計算の組の探しやすさが

かなり違います。

 

筆算   {\normalsize { \begin{array}{rr} ④① \\ +\: ⑤② \\ \hline \end{array} }} \\  は、

一の位同士の ① と ② が、

上下に、縦に並べて書いてあるため、

①+②=  の計算の組が探しやすいのです。

 

この筆算に比べて、

④①+⑤②=  と書かれた形から、

一の位同士の ① と ② は、

離れて書いてありますから、

探すことが難しいのです。

 

 

計算式の形が違いますから、

数字が書かれている位置が違います。

 

当然のことです。

 

ですが、

計算式の形とは無関係に、

同じところがあります。

 

筆算   {\normalsize { \begin{array}{rr} ④① \\ +\: ⑤② \\ \hline \end{array} }} \\  も、

横並びの  ④①+⑤②=  も、

たし算の計算自体は、同じです。

 

具体的に列挙します。

 

一の位同士の ① と ② を探すこと、

①+②=③  と足すこと、

一の位の答えとして書くこと、

十の位同士の ④ と ⑤ を探すこと、

④+⑤=⑥  と足すこと、

十の位の答えとして書くこと、

これらは、まったく同じです。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1312)、(+-  {\normalsize {α}} -712)

 

関連:2023年09月15日の私のブログ記事

「筆算のたし算は、

上と下を組にして足して、

答えを真下に書きます。

筆算の形自体から、

こうできるようになります。

だから、誰もが計算できるようになります」。