筆算のかけ算の計算の仕方を教えます。計算だけに絞って教えます。

 {\large{ \begin{array}{rr} 43 \\ \times \:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline \end{array} }}\\ のような筆算のかけ算の

計算の仕方を教えます。

 

習う子が「どのように計算するの?」と、

何を習うのかを絞っていれば、

スッと習得できます。

 

こうできる子は、

計算の仕方を習うと、

習う前に決めています。

 

まず、

計算の仕方を知ろうとしています。

 

だから、

計算の仕方だけを教えます。

 

2と3を、

下から上に順に示しながら、

「にさんがろく(2×3=6)」とリードします。

 

そして、

2の真下を示して、

「ここ、ろく(6)」です。

 

計算の仕方を知ろうとしている子ですから、

計算をリードして教えるだけです。

 

このような教え方で、

 {\large{ \begin{array}{rr} 43 \\ \times \:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline \end{array} }}\\ のような筆算のかけ算の

計算の仕方をこの子は理解します。

 

 {\large{ \begin{array}{rr} 43 \\ \times \:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline \end{array} }}\\ を初めて見て、

ボンヤリとでもいいのです。

 

「どのように計算するの?」に、

何となく絞れていれば、

子どもは習得しやすくなります。

 

こちらも教えやすくなります。

 

ですが、

このような子どもは、

実は少数です。

 

先に何を習うのか決めていないのが、

普通です。

 

 {\large{ \begin{array}{rr} 43 \\ \times \:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline \end{array} }}\\ の計算の仕方を教えられた後、

「そうか、計算の仕方を習うのだ」と思う子です。

 

何を習うのかから、

教えてもらおうとします。

 

習うことに甘えます。

もたれかかります。

 

自分から理解しようとするよりも、

理解させてもらおうとします。

 

このような子には、

習う内容が計算の仕方であると、

気付かせることから教えます。

 

でも、

この子はじきに、

「計算の仕方を習う」と、

先に決める子に育つと信じます。

 

今回の  {\large{ \begin{array}{rr} 43 \\ \times \:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline \end{array} }}\\ も、

ボンヤリと「計算の仕方習うと決めている」と、

教えるこちらが先に信じます。

 

このようにこの子を信じてから、

前置きなしに計算だけをリードして教えます。

 

「計算の仕方を習う」と決めた子だと、

事実と無関係に信じたこちらが、

計算だけをリードして教えますから、

子どもは計算の仕方を習うことに

焦点を絞ります。

 

「どのように計算するの?」と、

先に決めている子への教え方と同じです。

 

速い動きを意識します。

 

 {\large{ \begin{array}{rr} 43 \\ \times \:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline \end{array} }}\\ の2と3を

下から上に順に示しながら、 「にさんがろく(2×3=6)」とリードします。

 

そして、

2の真下を示して、

「ここ、ろく(6)」です。

 

「にさんがろく(2×3=6)」は、

やや早口で話します。

 

筆算のかけ算の計算の仕方を習う子は、

九九をスラスラと暗唱できます。

 

2の段を6秒で暗唱できる速さです。

 

2×3 を見たら、

「にさんがろく」と音を使うことなく、

答え6が浮かぶ子です。

 

やや早口で、

「にさんがろく(2×3=6)」とリードすれば、

ここまで進んできた子の自然なスピードですから、

計算に集中してくれます。

 

 {\large{ \begin{array}{rr} 43 \\ \times \:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline \:\:\:\:\:\:6\end{array} }}\\ と、子どもが書きます。

 

続いて、

2と4を下から斜め上へ順に示しながら、

「にしがはち(2×4=8)」と、

リードして教えます。

 

 {\large{ \begin{array}{rr} 43 \\ \times \:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline \:\:\:\:\:\:6\end{array} }}\\ の43の4の真下を示して、

「ここ、はち(8)」です。

 

 {\large{ \begin{array}{rr} 43 \\ \times \:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline \:\:\:\:\:86\end{array} }}\\ と、子どもが書きます。

 

このように計算の仕方だけに絞り込んで、

計算をリードして教えます。

 

参照:

蔵一二三、「計算の教えない教え方 かけ算わり算」(2018)。

アマゾン。

計算の教えない教え方 かけ算わり算―たかが計算 されど算数の根っこ そして人育て