九九を覚えるのは子どもです。こちらは、覚える努力が続くように手伝います。

小3の夏休みに

九九を言えない子がいました。

 

2の段や5の段もあいまいで、

正しく言えませんでした。

 

でも、

覚えたい気持ちはありました。

 

気持ちはあったのですが、

覚えるまで努力しなかったようでした。

 

「九九を覚えるまで、

この子の努力が続くように手伝う」と決めて、

手伝い始めました。

 

まず、

2の段からでした。

 

2×1=2にいちがに2×2=4ににんがし2×3=6にさんがろく2×4=8にしがはち2×5=10にごじゅう

2×6=12にろくじゅうに2×7=14にしちじゅうし2×8=16にはちじゅうろく2×9=18にくじゅうはち と振り仮名を付けた

九九のカードを読むことから始めました。

 

1か月の練習で、

6の段まで言えるようになりました。

 

2の段は6秒で言えるようになりました。

 

「にいちがに」から、

「にくじゅうはち」までの2の段を6秒です。

とても速いスピードです。

 

小2のとき、

学校や家庭で九九を練習したはずです。

 

覚えたい気持ちが、

今と同じようにあったはずです。

覚える努力をしたはずです。

 

それなのに、

九九を覚えられませんでした。

 

小3の夏休みに、

九九を言えないままでした。

 

九九を覚えるまで、

この子の努力を手伝うと決めたこちらが手伝ったら、

小3の夏休み1か月間で、

2の段から6の段まで

覚えてしまいました。

 

九九を覚えたい気持ちも、

覚えるまで続ける努力も、

覚える力もある子です。

 

7の段から9の段も

じきに覚えるでしょう。

 

こちらは、

「覚えるまで努力が続く手伝いをする」と、

先に決めています。

 

この子は小2のとき、

九九を覚えることを諦めています。

 

だから小3の夏休みの今、

「覚えることを諦める」この子の

諦める気持ちを代行します。

 

「覚えるまで諦めない」です。

 

「覚えるまで諦めない」を代行しますから、

「すぐに覚えられる」、

「もう覚えてしまった」と、

先に決めます。

 

そして、

「覚えなさい」と言いません。

 

小2のときに、

覚えることを諦めた痛みを

思い出させる言葉です。

 

振り仮名の付いた九九のカードを、

「読んで!」と言って読ませます。

読ませるだけです。

 

そうして、

子どもの読みを黙って聞きます。

こちらは笑顔です。

 

かなりモタモタと読んでも、

「努力している」と受け入れます。

こちらは笑顔のままです。

 

こうすると、

繰り返し読ませるだけですが、

すぐにスラスラと読めるようになります。

 

諦めずに続ける

この子の努力を手伝っています。

 

そして、

「読むのはこの子」、

「読み方が上手になるのもこの子」、

「こちらは手伝うだけ」と、

モタモタ読んでいても冷静です。

 

こちらの役割は、

子どもの努力が続く手伝いです。

この役割を守ります。

 

参照:

蔵一二三、「計算の教えない教え方 かけ算わり算」(2018)。

アマゾン。

計算の教えない教え方 かけ算わり算―たかが計算 されど算数の根っこ そして人育て