13+8= の教え方を、
詳しくみます。
「あなたが、できることだけです」、
「少しだけ違う使い方です」、
「同じようなことを、2 回です」と、
こちらは、心の中で、
教え方を言葉にします。
子どもをリードする前に、
目の前の子のできることだけと、
既に持っていることを出す手伝いと、
新たに何も入れなくていいと、
心に決めておきます。
それから、
計算の実況中継を見せます。
1 を隠して、
3+8= が見えるようにしてから、
「じゅういち(11)」です。
すぐに、
隠していた 1 を見せて、
「にじゅういち(21)」です。
これだけです。
13+8= の
1 を隠すことは、
子どものできることです。
1 を隠した後、
見えている 3+8= の計算は、
子どものできることです。
たし算の指が取れている子です。
3+8= を見たらすぐ、
答え 11 が、自動的に出る子です。
隠していた 1 を見せて、
「にじゅういち(21)」は、
このような「出し方」リードの教え方をする
現場の知恵です。
理屈で考えると理解しにくいでしょうが、
子どもが、
既に持っている計算になっています。
13+8= の 13 を、
10 と 3 に分けて、
(3+8)+10= にして、
11+10= の計算の答え 21 のように、
理屈で説明していないのですが、
隠していた 1 を見せて、
「にじゅういち(21)」で、
子どもは、パッとつかみます。
「分かっているよ・・」と言っているような
とても自然な
当たり前のようなつかみ方です。
このようなことなのですが、
でも、
ここまでシンプルな教え方になると、
できそうでいて、
できないものなのです。
どうしても、
子どもに、
何かを入れようとしてしまいます。
素朴で、
そして無意識の考え方なのでしょうが、
先に何かを教えることが、
子どもに教えることだと思っていますから、
何かを教えたいのです。
繰り返しになりますが、
13+8= の
1 を隠して、「じゅういち(11)」、
隠していた 1 を見せて、
「にじゅういち(21)」だけの教え方ですから、
すべて、
既に子どもの中にあるものだけです。
新しい何かを、
新たに入れる必要がないのです。
子どもの中に、すでにあるものの
「出し方」だけを教えれば、
子どもは、
答えを出せます。
しかも、
既に持っていることの使い方を知った子は、
既に持っていることが増えます。
3+8= だけを見て、
答え 11 を出すときよりも、
13+8= の一部分の 3+8= を見て、
答え 11 を出すときの方が、
子どものたし算の力は育っています。
これだけではなくて、
13+8= の 3+8= を見て、
出した答え 11 と、
13 の 1 を見て、
「21」と計算できる力、
持っていても、
持っていることに気付かなかった力も、
増えています。
このように、
子どもが持っている計算力だけを使って、
少し新しい問題を計算すれば、
必ず、
子どもが持っている計算の力が増えます。
計算の力が増えたのですから、
例えば、
16+7= を、
一部分 6+7= を見ることで、
23 と計算できます。
(基本 -460)、(+-
-277)