数の四則混合の計算の中の一部分の計算の仕方を、思い出せないことがあります。「どうやるの?」と聞かれたら、「即」教えます。速いスピードの計算に連れて行けば、この子の記憶を刺激して、「あぁ、そうだった」となります。

 {\Large\frac{2}{5}}×(1- {\Large\frac{3}{4}} )= の 1- {\Large\frac{3}{4}} や、

(2- {\Large\frac{1}{4}} )× {\Large\frac{8}{21}}= の 2- {\Large\frac{1}{4}} や、

 {\Large\frac{5}{7}}÷(1 {\Large\frac{1}{7}} {\Large\frac{4}{7}} )= の 1 {\Large\frac{1}{7}} {\Large\frac{4}{7}} は、

「確か・・、エ~ッと、これは・・」と、

習ったことを覚えています。

 

習ったときには、

自力で計算していたはずですが、

四則混合の中の計算として出ている今、

計算の仕方を思い出せません。

 

目の前の子は、

このような状態です。

 

そして、

「これ、どうやるの?」と、

できていたことだけを思い出せて、

計算の仕方を思い出すことのできない計算を、

指し示してから、聞いています。

 

 

「分からない」と、

甘えた聞き方ではありません。

 

何を聞きたいのかを、

曖昧にしたまま、

「どうやるの?」でもありません。

 

 {\Large\frac{2}{5}}×(1- {\Large\frac{3}{4}} )= の最初の計算、

1- {\Large\frac{3}{4}} を指定して、

「これ、どうやるの?」です。

 

計算順を、

計算する前に決めているようです。

 

その最初の計算 1- {\Large\frac{3}{4}} を、

計算する前に、

頭の中で計算の流れをリハーサルして、

「はて?」となったようです。

 

このような聞き方に、

こちらは、

この子の育ちを感じます。

 

「この子、確実に伸びている」と、

これから先の伸びが楽しみになります。

 

 

そして、

この子に指定された計算だけを、

聞かれてすぐに教えます。

 

「即」が、

この子を認めて受け入れていることを、

確実にこの子に伝えることができます。

 

この子から問われた

 {\Large\frac{2}{5}}×(1- {\Large\frac{3}{4}} )= の 1- {\Large\frac{3}{4}} を、

上の方の余白を示して、

「ここで」と言ってから、

1- {\Large\frac{3}{4}}= と書かせた後、

「下 4、上 4」とリードして、

1- {\Large\frac{3}{4}} {\Large\frac{4}{4}} として、

 {\Large\frac{3}{4}} を転記させて、

1- {\Large\frac{3}{4}} {\Large\frac{4}{4}} {\Large\frac{3}{4}}= になり、

「下、4」、

「上、4-3=1」で、

1- {\Large\frac{3}{4}} {\Large\frac{4}{4}} {\Large\frac{3}{4}} {\Large\frac{1}{4}} と答えが出ます。

 

この子に問われて、

「即」のリードで、

10~20 秒くらいで、

1- {\Large\frac{3}{4}} {\Large\frac{4}{4}} {\Large\frac{3}{4}} {\Large\frac{1}{4}} と書き終わります。

 

「即」のリードをされると、

この子は、

こちらのリードを真剣になって見て、

そして参加するから、

「あぁ、そうだった」となります。

 

このような「即」のリードに

ふさわしい終わり方は、

突然に終えてしまうことです。

 

「分かった」と聞きません。

「後は、できる?」と気にしません。

 

この子に問われたことを満たしたのですから、

満たした瞬間、

つまり、

1- {\Large\frac{3}{4}} {\Large\frac{4}{4}} {\Large\frac{3}{4}} {\Large\frac{1}{4}} と書き終わったとき、

リードをピタリとやめます。

 

 

(2- {\Large\frac{1}{4}} )× {\Large\frac{8}{21}}= の 2- {\Large\frac{1}{4}} も、

「これ、どうやるの?」と、

この子は聞きます。

 

問われたこちらは、

やはり、「即」リードします。

 

同じようなパターンで、

上の方の余白を示して、

「ここで」と言って、

2- {\Large\frac{1}{4}}= と書かせた後、

「2 が、1 と 1」、

「1 が、 {\Large\frac{4}{4}} 」とリードして、

2- {\Large\frac{1}{4}}=1 {\Large\frac{4}{4}} として、

 {\Large\frac{1}{4}} を転記させて、

2- {\Large\frac{1}{4}}=1 {\Large\frac{4}{4}} {\Large\frac{1}{4}}=になり、

「1」、

「下、4」、

「上、4-1=3」で、

2- {\Large\frac{1}{4}}=1 {\Large\frac{4}{4}} {\Large\frac{1}{4}}=1 {\Large\frac{3}{4}} と答えが出ます。

 

チョットだけ気付きにくいことですが、

10~20 秒くらいで、

2- {\Large\frac{1}{4}}=1 {\Large\frac{4}{4}} {\Large\frac{1}{4}}=1 {\Large\frac{3}{4}} と書き終わってしまう

速いスピードのリードが、

この子の記憶を刺激します。

 

そして、

「あぁ、そうだった」となります。

 

 

 {\Large\frac{5}{7}}÷(1 {\Large\frac{1}{7}} {\Large\frac{4}{7}} )= の 1 {\Large\frac{1}{7}} {\Large\frac{4}{7}} も、

「これ、どうやるの?」と、

この子は聞きます。

 

問われたこちらは、

やはり、「即」リードして、

速いスピードの計算に

この子を連れて行きます。

 

同じようなパターンで、

上の方の余白を示して、

「ここで」と言って、

 {\Large\frac{1}{7}} {\Large\frac{4}{7}}= と書かせた後、

「1 が、 {\Large\frac{7}{7}} 」、

「下、7」、

「上、7+1=8」とリードして、

 {\Large\frac{1}{7}} {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{8}{7}} として、

 {\Large\frac{4}{7}} を転記させて、

 {\Large\frac{1}{7}} {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{8}{7}} {\Large\frac{4}{7}}=になり、

「下、7」、

「上、8-4=4」で、

 {\Large\frac{1}{7}} {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{8}{7}} {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{4}{7}} と答えが出ます。

 

10~20 秒で、書き終わった子は、

「あぁ、そうだった」となります。

 

(基本  {\normalsize {α}} -599)、(分数  {\normalsize {α}} -254)