筆算のひき算 403-158= を、「分からない」と聞かれたら、子どもの内面の子ども自身をリードするリーダーを育てるチャンスです。

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:403 \\ - \: 158 \\ \hline \end{array} }} \\  のひき算に、

「分からない」と聞かれたら、

子どもの内面の子ども自身をリードする

リーダーを育てるチャンスです。

 

リーダーを育てるために、

リーダーを意識させたくて、

「どこ?」と、

子どもに、聞きます。

 

「分からない」と聞いた子に、

何も教えないで、

「どこ?」と聞き返します。

 

 

「分からない?」と聞けば、

教えてもらえると思っている子は、

教えてもらえないだけでなくて、

「どこ?」と聞き返されることに

とても戸惑います。

 

このように戸惑わせることで、

子どもの内面のリーダーを

強く刺激できます。

 

そして、

何となくですが、

子どもは、自分自身をリードする何者かを

感じるようです。

 

 

でも、

いたずらに戸惑わせても

子どもの内面のリーダーを

育てることになりません。

 

「どこ?」と聞いても、

子どもが、

ポカンとしているようであれば、

すぐに、次のような

実況中継型リードを見せて教えます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:403 \\ - \: 158 \\ \hline \end{array} }} \\  の 3 と 8 を示して、

「3-8=、引けない」、

「13-8=5」と言って、

8 の真下を示して、

「ここ、ご(5)」と言うような

実況中継型リードです。

 

子どもが、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:403 \\ -\: 158\\ \hline \:\:\:\:5\end{array} }} \\  と書いたら、

教え終えてしまいます。

 

 

「分からない」と聞かれた 1問の答えを、

すべて教えないようにします。

 

一の位の答えを、

こちらの実況中継型リードで出して、

子どもが書いたら、

ここで、教え終えてしまいます。

 

こうすれば、

再び、

「分からない?」と聞きますから、

子どもの内面のリーダーを

強く刺激できるチャンスが増えます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1536)、(+-  {\normalsize {α}} -850)

 

筆算のたし算 28+5= の答えの出し方を、繰り上がりが初めての子に、実況中継型リードを見せて教えます。速いスピードの動きを見せることで、子どもの脳を、より強く刺激できるようです。

筆算のたし算   {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\  を、

次のような速いスピードの

実況中継型リードを見せて教えます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\  の 8 と 5 を示して、

「8+5=13」と言って、

5 の真下を示して、

「ここ、さん(3)」、

「指、いち(1)」と言って、

子どもが、 {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ +\: 15 \\ \hline \:\:\:\:3\end{array} }} \\  と書いて、

そして、指を 1本伸ばすのを待ちます。

 

続いて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ +\: 15 \\ \hline \:\:\:\:3\end{array} }} \\  の 2 と 1 を示して、

「2+1=3」と言って、

子どもが伸ばしている指を触って、

「いち(1)増えて、し(4)」と言って、

15 の 1 の真下を示して、

「ここ、し(4)」と言って、

子どもが、 {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ +\: 15 \\ \hline\:\:43\end{array} }} \\  と書くのを待ちます。

 

 

初めから、

15秒前後の速いスピードです。

 

速いスピードの

実況中継型リードを見せる理由は、

次の経験則があるからです。

 

初めから速いスピードで教えれば、

子どもの学ぶスピードが、

速くなるからです。

 

計算が速くなるのは、

当然のことですが、

学ぶスピードも速くなるのです。

 

速いスピードの実況中継型リードを見て、

まねしようとすれば、

子どもの頭の回転も速くなるからでしょう。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1535)、(+-  {\normalsize {α}} -849)

 

子どもがしていることは、すべて、そうすると決めて、そして、そうしています。無意識であるために、子ども自身、自分が決めていると意識していないことが多いようです。

何回も集中を切らせることや、

100問のたし算を、

ダラダラと計算していることが、

目の前の子どもに起こったら、

「自分が、自分自身をリードしていること」と、

「リードの内容」を

意識して、分けます。

 

つまり、

① 自分自身をリードしていることと、

② リードの内容が、

何回も集中を切らせることや、

100問のたし算を、

ダラダラと計算していることを、

ハッキリと区別して分けます。

 

 

面白いことに、

何回も集中を切らせることや、

100問のたし算を、

ダラダラと計算していることは、

5+4=  や、

2+4=  や、

8+4=  のような 4 を足すたし算 100問の

途中で起こっています。

 

5+4=  の 5 を見て、

+4 の 4 を見て、

6、7、8、9 と 4回数えて、

答え 9 を出して、

5+4=9  と書くような計算をしていることは、

自分をリードしていると、

意識することなく、

淡々としていることです。

 

 

このようなたし算 100問の途中で、

何回も集中を切らせることや、

100問のたし算を、

ダラダラと計算していることを、

子どもが起こしています。

 

集中を切らそうと思うから、

集中を切らすことができます。

 

ダラダラと計算しようと思うから、

ダラダラと計算することができます。

 

たし算 100問を計算しているときに、

子ども自身、無意識であるとしても、

そうしようと決めていなければ、

何回も集中を切らせることや、

100問のたし算を、

ダラダラと計算していることは、

起きようがないのです。

 

 

だから、

何回も集中を切らせることや、

100問のたし算を、

ダラダラと計算していることを

目の前の子が行っていたら、

「しめた」、

「自分をリードしている」、

「リードの内容だけを入れ替えよう」と、

こちらは、

ハッキリと意識しなければならないのです。

 

それから、

5+4=  や、

2+4=  や、

8+4=  のような 4 を足すたし算に

子どもをリードすれば

子どもの内面が育ちます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1534)、(+-  {\normalsize {α}} -848)

 

行う順に並べられた操作(計算も含む)をすべてつかみ取った状態が、答えを出すための体験知です。

順序付けられた一つながりの「何か」を、

順に、一つ一つ行えば、

答えを出すことができます。

 

算数や数学の計算問題は

こうなっています。

 

 

例えば、

6x-9+2x+10=9  の方程式です。

 

① 未知数 x を見付けます。

② 左か、右かを判断します。

③ 左にある x は、そのまま左に置いて、

右にある x は、左に動かします。

④ 数字(未知数 x のない)を見付けます。

⑤ 左か、右かを判断します。

⑥ 右にある数字は、そのまま右に置いて、

左にある数字は、右に動かします。

⑦ 左に集めた未知数 x を計算します。

⑧ 右に集めた数字を計算します。

⑨ 右の数字を、

左の未知数 x に付いている数字で割ります。

 

このような流れが、

順序付けられた一つながりの「何か」です。

 

 

この流れで、

6x-9+2x+10=9  を解きます。

 

「① 未知数 x を見付けます」は、

6x と、2x です。

 

「② 左か、右かを判断します」は、

6x も、2x も、左です。

 

「③ 左にある x は、そのまま左に置いて、

右にある x は、左に動かします」は、

6x も、2x も、そのまま左に置きます。

 

 

「④ 数字(未知数 x のない)を見付けます」は、

-9 と、+10 と、9 です。

 

「⑤ 左か、右かを判断します」は、

-9 と、+10 は、どちらも左で、

9 は右です。

 

「⑥ 右にある数字は、そのまま右に置いて、

左にある数字は、右に動かします」は、

9 は、そのまま右に置いて、

-9 と、+10 は、右に動かします。

 

符号が変わります。

 

-9 は、+9 に、

+10 は、-10 に変わります。

 

 

「⑦ 左に集めた未知数 x を計算します」は、

6x+2x=8x  です。

 

「⑧ 右に集めた数字を計算します」は、

9+9-10=8  です。

 

「⑨ 右の数字を、

左の未知数 x に付いている数字で割ります」は、

8x=8  から、

8÷8=1  です。

 

 

さて、

この順序付けられた一つながりの「何か」は、

すべて、

方程式を実際に解く体験を繰り返すことで持つ

体験知です。

 

特に、

「左」や、

「右」は、

言葉を知っていても

実際に計算できないようです。

 

体験知としての「左」や、「右」になって、

実際の計算で、

「左」や、「右」を、

判断することや、

集めることができます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1533)、(分数  {\normalsize {α}} -605)

 

一定に固定した実況中継型リードを、繰り返し見ることで、違いがありながら、同じような計算を、子どもはつかみ取ります。つかみ取ったとき、「分かった」、「もうできる」と変わります。

筆算のたし算   {\normalsize { \begin{array}{rr} 563 \\ +\: 279 \\ \hline \end{array} }} \\  や、

筆算のひき算   {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:403 \\ - \: 158 \\ \hline \end{array} }} \\  や、

筆算のかけ算  {\normalsize {\begin{array}{rr}\:523 \\ \:\:\times\:\:\:\:\:\: 7\\ \hline \end{array}}}\\  は、

「何から何までまったく同じ」ではなくて、

違いがありながらも、

「同じような計算」が繰り返されます。

 

暗算のたし算  8+5=  や、

暗算のひき算  9-3=  にも、

「何から何までまったく同じ」ではなくて、

違いがありながらも、

「同じような」計算が繰り返されますが、

意識することが難しいようです。

 

筆算の計算になると、

暗算の計算が

何回か繰り返されていることに気付きます。

 

だから、

筆算の計算になると、

違いがありながらも、

「同じような暗算の計算」が

繰り返されていることに気付くようです。

 

 

暗算のたし算  8+5=  の数える計算は、

8 を見て、

数唱の次の 9 から、

+5 の 5回、

9、10、11、12、13 と数えて、

答え 13 を出します。

 

違いがありながらも、

「同じような計算」が繰り返されているのが、

暗算のたし算です。

 

ですから、

違いがありながらも、

「同じような計算」を子どもが、

「そうか、分かった」とつかめば、

自力で計算できます。

 

つまり、

何が分かったのかの「何」は、

「違いがありながらも、同じような計算」です。

 

 

同じことが、

暗算のひき算  9-3=  にも言えます。

 

暗算のひき算  9-3=  の数える計算は、

9 を見て、

数唱の逆の順の次の 8 から、

-3 の 3回、

数唱の逆の順に、

8、7、6 と数えて、

答え 6 を出します。

 

ここでもやはり、

違いがありながらも、

「同じような計算」が繰り返されています。

 

そして、

違いがありながらも、

「同じような計算」を子どもが、

「そうか、分かった」とつかめば、

自力で計算できます。

 

やはり、

何が分かったのかの「何」は、

「違いがありながらも、同じような計算」です。

 

 

でも、

暗算のたし算や、

暗算のひき算の

違いがありながらも、

「同じような計算」は

意識することが難しいようです。

 

自力で答えを出すとき、

子どもが利用していますが、

無意識の利用です。

 

 

それが、

筆算の計算になると、

同じような暗算の計算が繰り返されていると、

意識することが、できるようです。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1532)、(+-  {\normalsize {α}} -847)

(×÷  {\normalsize {α}} -263)

 

「2けた×1けた」の筆算のかけ算の答えの出し方を、一定に固定した実況中継型リードを見せて教えます。繰り返し見ることで、子どもは、同じような答えの出し方をまねできる何らかの力をつかみます。見ているこちらは、「つかんだらしい」と感じることができます。

{\normalsize{\begin{array}{rr} 37\\\:\times\:\:\: 6 \\ \hline \end{array}}}\\  の「2けた×1けた」のかけ算に、

6×7=42  と掛けて、

{\normalsize{\begin{array}{rr} 37 \\\:\times\:\:\: 6 \\ \hline \:\:\:2\end{array}}}\\  と書いて、

4 を覚えて、

6×3=18  と掛けて、

18+4=22  と足して、

{\normalsize{\begin{array}{rr} 37 \\ \times  \:\:\: 6 \\\hline 222 \end{array}}}\\  と書く「計算の流れ」を、

子どもに実況中継型リードを見せて教えれば、

子どもが自力で計算できるようになったとき、

「つかんだらしい」と感じることができます。

 

こちらは、

感じようと思っていないのに、

子どもの様子から、ハッキリと、

「つかんだ」と感じることができます。

 

 

実際に、

実況中継型リードを見せて教えてみれば、

実況中継型リードを一定にしていれば、

子どもが「つかんだ」ことを

ハッキリと感じることができます。

 

教える体験から得る情報で、

体験知になっている

子どもの変化を知る感覚です。

 

 

一定の実況中継型リードは、

次のような要件を満たすのが一例です。

 

{\normalsize{\begin{array}{rr} 37\\\:\times\:\:\: 6 \\ \hline \end{array}}}\\  の 6 と 7 を示すこと、

「6×7=42」と言うこと、

子どもが、{\normalsize{\begin{array}{rr} 37 \\\:\times\:\:\: 6 \\ \hline \:\:\:2\end{array}}}\\  と書くのを待つこと、

4 を指に取らせること、

6 と 3 を示すこと、

「6×3=18」と言うこと、

子どもが指に取った 4 を触ること、

「18+4=22」と足すこと、

子どもが、{\normalsize{\begin{array}{rr} 37 \\ \times  \:\:\: 6 \\\hline 222 \end{array}}}\\  と書くのを待つことです。

 

そして、

これらのすべての動作を行うスピードです。

 

例えば、

{\normalsize{\begin{array}{rr} 37\\\:\times\:\:\: 6 \\ \hline \end{array}}}\\  の 6 と 7 を示すスピードや、

「6×7=42」と言うスピードです。

 

つまり、

こちらが見せる実況中継型リードでの

動作の内容とそのスピードを

「2けた×1けた」のかけ算を教える

初めの 1問目から

一定にしてしまいます。

 

こうするだけで、

子どもが「つかんだ」ことを

自動的に感じることができます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1531)、(×÷  {\normalsize {α}} -262)

 

「2けた×1けた」の筆算のかけ算の繰り上がりのたし算で止まる子は、依存の強い子です。「しょうがないなぁ」、「自分でやるしかないのか」と、子どもが自ら思うように、答えだけを、突き放すように言うだけの教え方をします。

{\normalsize{\begin{array}{rr} 26 \\\:\times\:\:\: 4 \\ \hline \end{array}}}\\  の「2けた×1けた」のかけ算の

繰り上がりのたし算  8+2=  で、

計算が止まっていたら、

「じゅう(10)」とだけ教えて、

{\normalsize{\begin{array}{rr} 26 \\ \times  \:\:\: 4 \\\hline 104 \end{array}}}\\  と書かせてしまいます。

 

たし算  8+2=  の答え 10 を教えています。

 

狙いは一つです。

 

「あなたが自力で乗り越えるしかない」、

「周りに頼る気持ちを捨てて、

自力で乗り越えると決めれば、

乗り越えることができる」のような

こちらからのメッセージです。

 

 

{\normalsize{\begin{array}{rr} 26 \\\:\times\:\:\: 4 \\ \hline \end{array}}}\\  は、

4×6=24  と、

4×2=8  の 2回の九九と、

8+2=10  の 1回のたし算を、

この流れに計算して、

{\normalsize{\begin{array}{rr} 26 \\\:\times\:\:\: 4 \\ \hline \:\:\:4\end{array}}}\\  と書いて、

{\normalsize{\begin{array}{rr} 26 \\ \times  \:\:\: 4 \\\hline 104 \end{array}}}\\  と書きます。

 

意外と多くの子が、

2回の九九の後のたし算で止まります。

 

たし算の力ではなくて、

子どもに残っている

周りに頼ろうとする依存が

たし算の計算で止まってしまう原因です。

 

 

ですが、

周りの誰かに頼る子に、

「周りの誰かに頼るから

たし算の答えが出ないのです」と教えても、

周りの誰かに頼る子には

まったく理解できません。

 

「よし、自力で乗り越える」と、

覚悟を決めるようなことはないのです。

 

 

突き放すことが、

周りの誰かに頼る子に

効果的です。

 

「答えだけしか教えてくれない」、

「もっと詳しく教えて欲しいのに・・・」の依存を、

この子が自ら捨てて、

自力で乗り越え始めるまで、

心穏やかに笑顔で

止まっているたし算の答えだけを言い続けます。

 

「しかたがない」、

「自分で何とかしよう」と

この子の主体性の率先力が育つのを待ちます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1530)、(×÷  {\normalsize {α}} -261)