左から右に横に並ぶ暗算のたし算と、上から下に縦に並ぶ筆算のたし算が、同じものに見えると計算できます。

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 18 \\ +\:\:\: 1 \\ \hline \end{array} }} \\ が初めての子に教えます。

 

18の1を隠します。

 {\normalsize { \begin{array}{rr}\:\:8 \\ +\:\:\: 1 \\ \hline \end{array} }} \\ このように見えます。

 

そして、

「はち足すいちは(8+1)?」と聞きます。

 

答え9を出せないのが普通です。

 

子どもの知っている「はち足すいち」は、

8+1 です。

 

8と1が、左から右に、

+を挟んで並んでいます。

 

この 8+1 でしたら、

見ただけで、答え9が頭に浮かびます。

 

でも、

「はち足すいちは(8+1)?」と聞かれて

見ているのは、

 {\normalsize { \begin{array}{rr}\:\:8 \\ +\:\:\: 1 \\ \hline \end{array} }} \\ です。

 

8と1が、上から下に並んでいます。

+は、1の左の方です。

 

見慣れている 8+1 と大きく違います。

 

しかも、

1を隠す前の  {\normalsize { \begin{array}{rr} 18 \\ +\:\:\: 1 \\ \hline \end{array} }} \\ を見ています。

 

8+1 と、

1を隠された  {\normalsize { \begin{array}{rr}\:\:8 \\ +\:\:\: 1 \\ \hline \end{array} }} \\ が、

同じたし算に見えません。

 

「はち足すいちは(8+1)?」と聞いたこちらが、

「く(9)」と教えて、

そして、1の真下を示して、

「ここ、く(9)」で、

9を書かせてしまいます。

 

動きをまねしようとしている子どもは、

9を書きます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:8 \\ +\:\:\: 1 \\ \hline \:\:\:\:9\end{array} }} \\ です。

 

こうなったら、「うん、そう」と、

こちらはうなずいてしまいます。

 

次の  {\normalsize { \begin{array}{rr} 19 \\ +\:\:\: 2 \\ \hline \end{array} }} \\ の1を隠して、

「く足すには(9+2)?」と聞きます。

 

子どもが答えなければ、

こちらが、「じゅういち(11)」です。

 

2の真下を示して、

「ここ、いち(1)」としてから、

「指、いち(1)」です。

 

繰り上がり数1を指に取らせます。

 

覚えるでは、

子どもに動きを見せることができません。

 

指に取らせれば、

動きを見せることができます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 45 \\ +\: 10 \\ \hline \end{array} }} \\ は、4と1を隠してから、

「ご足すれい(5+0)?」です。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 36 \\ +\: 17 \\ \hline \end{array} }} \\ は、3と1を隠してから、

「ろく足すしち(6+7)?」です。

 

5~6問でも、7~8問でも、

同じように教えます。

 

縦1列が見えるようにしてから、

たし算の答えを聞きます。

 

するとやがて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr}\:\:8 \\ +\:\:\: 1 \\ \hline \end{array} }} \\ が、

見慣れている 8+1 と、

同じたし算に結び付きます。

 

「あっ、あれだ!」と結び付くと、

自分で計算し始めます。

 

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