入れる向きが大人の教え方です。子どもは出し方を見たいのです。

大人の「教える」は、

計算の仕方を説明することです。

 

入れる向きです。

 

子どもが「教えてほしい」のは、

「計算してみせて」です。

 

出す向きです。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 31 \\ \:\:\:\times \: 20 \\ \hline \end{array} }}\\ の計算の仕方を、

大人は説明します。

 

20の0を示して、

「このゼロ(0)がなければ、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 31 \\ \:\times \: 2 \:\:\:\:\\ \hline \end{array} }}\\ です」や、

「ここがゼロ(0)なので、

十の位のかけ算です」のように説明します。

 

そして、

「このゼロ(0)を、下に書いて、

十の位の数を表します」のように

説明を続けます。

 

入れる向きです。

出す向きの真逆です。

 

子どもが望む教えられ方は、

「計算してみせてほしい」です。

 

出す向きです。

入れる向きの真逆です。

 

さて、

学ぶのは子どもです。

 

だから、

子どもが望むように、

計算してみせます。

 

すると、

子どもは真剣になって見ます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 31 \\ \:\:\:\times \: 20 \\ \hline \end{array} }}\\ の0を示して、

「このゼロ(0)、ここ」です。

 

計算しています。

説明していません。

 

「ゼロ(0)を下に書くのだ」と、

子どもは理解します。

 

そして、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 31 \\ \:\:\times \: 20 \\ \hline  \:\:\:\:0 \\\end{array} }}\\ と書きます。

 

続いて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 31 \\ \:\:\times \: 20 \\ \hline  \:\:\:\:0 \\\end{array} }}\\ の2と1を順に示しながら、

「にいちがに(2×1=2)、ここ」です。

 

計算の仕方を理解しながら、

子どもは  {\normalsize { \begin{array}{rr} 31 \\ \:\:\times \: 20 \\ \hline  \:\:20 \\\end{array} }}\\ と書きます。

 

最後に、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 31 \\ \:\:\times \: 20 \\ \hline  \:\:20 \\\end{array} }}\\ の2と3を順に示しながら、

「にさんがろく(2×3=6)、ここ」です。

 

「そうするのか!」と納得して、

子どもは  {\normalsize { \begin{array}{rr} 31 \\ \:\:\times \: 20 \\ \hline  620 \\\end{array} }}\\ と書きます。

計算できます。

 

こちらの計算を見た子どもは、

自分もまねして出してみたくなります。

 

(基本  {\normalsize {α}} -039)、(×÷  {\normalsize {α}} -023)