たし算の感覚の思いもしない使い方を見せて、「えっ。そんなことできるのだ!」と、子どもの心を刺激します。

12+7= や、

14+9= のたし算の計算の仕方を教えます。

 

暗算のたし算の感覚を持っている子です。

 

2+7= を見たら、2+7=9 と、

4+9= を見たら、4+9=13 と、

書くことができます。

 

このようなたし算の感覚を持っていれば、

12+7= や、

14+9= を教えなくても、

自力で、

12+7=19 や、

14+9=23 と計算できます。

 

それでも教えます。

 

教えるのは、

子どもが気付かない計算の仕方です。

子どもの心への強い刺激になります。

 

教え方は、

こちらが計算してみせる

動画見本の実況中継です。

 

12+7= の 1 を隠します。

 

これを見た子は、

「えっ」、

「何しているの?」と気にし始めます。

 

この子には、

12 は、一つの塊です。

 

1 を隠されたら、2 が見えますが、

12 は一つの塊ではなくなります。

 

12 の 1 と、2 を分けて見たことが

この子にはないのです。

一つの塊なのです。

 

子どもの驚きをそのままにして、

こちらは実況中継を続けます。

 

「に足すしち、く(2+7=9)」と教えてから、

1 を見せてすぐに、

「じゅうく(19)」です。

 

「何かおかしい」と思いながら、

それでも子どもは、

12+7=19 と書きます。

 

「?」となったのは、子どもです。

自力で乗り越えますから、

そのままにしておきます。

 

別のたし算です。

やはり、動画見本の実況中継で教えます。

 

14+9= も、1 を隠してから、

「し足すく、じゅうさん(4+9=13)」と言ってから、

1 を見せてすぐに、

「にじゅうさん(23)」です。

 

これだけです。

とても不親切です。

 

14+9= の 1 を見せて、

「にじゅうさん(23)」とだけリードします。

 

「繰り上がり数 1 を足して」とすると、

正確な説明になりますが、

「えっ、そんなことできるのだ!」となりません。

 

14 の 1 を隠されて、

一つの塊ではなく、

一部分の 4 だけを見ることに、

すでに、「そんなことできるのだ!」と

子どもはなっています。

 

14+9=23 と書いたとき、

子どもは不思議と、

「そうか!」となります。

 

14+9=23 と書くことで、

「そんなことできるのだ!」を受け入れてしまって、

その後で、

「そうか!」となるのが子どもです。

 

(基本  {\normalsize {α}} -122)、(+-  {\normalsize {α}} -089)