たし算 8+5= を見たらすぐに、
答え 13 を浮かべる感覚があります。
たし算の感覚です。
答えを頭に浮かべる不思議な感覚です。
8+5 の全体をパッと見るだけです。
すると、答え 13 が頭に浮かびます。
8+5 の一部分の 8 を見て、
「はち」と読むようなことをしていません。
ただ、8+5 の全体を見るだけです。
頭に浮かぶ答え 13 は、
「じゅうさん」のような音ではなく、
13 がボンヤリと見えているような感じです。
つまり、
8+5 を見ることと、
答え 13 を、8+5=13 と
書くことができることだけが確かです。
どのような見方をしているのかの詳細も、
答え 13 の浮かび方の詳細も
ハッキリしないのです。
さて、
8+5 を見たら、
8+5=13 と書いてしまうたし算の感覚を
子どもにつかませようとします。
そのために、
何らかの方法でたし算を計算させます。
子どもにたし算を計算させ続ければ、
必ず、たし算の感覚をつかむことが、
分かっているからです。
でも、
たし算を計算させる方法を選ぶとき、
正体不明なたし算の感覚の仮説が必要です。
その一つが、
たし算の感覚の正体は、
問題 8+5 と、答え 13 の組です。
シンプルな書き方をすれば、
(8,5)→13 です。
問題 8+5= に、
2つの数 8 と、5 があります。
8 が左で、5 が右です。
このことをシンプルに書いたのが、
数学の座標やベクトルの (8,5) です。
8+5=13 ですから、
(8,5) と、13 を組にします。
このことをシンプルに書いたのが、
(8,5)→13 です。
同じ書き方で、
7+8=15 は、(7,8)→15 、
9+3=12 は、(9,3)→12 、
5+5=10 は、(5,5)→10 です。
さて、
○+〇= のたし算の 〇 の数字は、
1~9 です。
1+1、1+2、1+3、1+4、1+5、1+6、1+7、1+8、1+9、
2+1、2+2、2+3、2+4、2+5、2+6、2+7、2+8、2+9、
3+1、3+2、3+3、3+4、3+5、3+6、3+7、3+8、3+9、
4+1、4+2、4+3、4+4、4+5、4+6、4+7、4+8、4+9、
5+1、5+2、5+3、5+4、5+5、5+6、5+7、5+8、5+9、
6+1、6+2、6+3、6+4、6+5、6+6、6+7、6+8、6+9、
7+1、7+2、7+3、7+4、7+5、7+6、7+7、7+8、7+9、
8+1、8+2、8+3、8+4、8+5、8+6、8+7、8+8、8+9、
9+1、9+2、9+3、9+4、9+5、9+6、9+7、9+8、9+9、
この 81 の問題です。
81 の問題と、その答えの組が、
頭に入っていて、
瞬時に、無意識に引き出しているのが
暗算のたし算の感覚と考える仮説です。
瞬時に、無意識に引き出すのです。
出し方のスピードが、瞬時です。
このようにシンプルにすれば、
数字自体の意味や、
たし算の意味はいりません。
8+5= の 8 を、
「はち」と読むことも、
答えを、「じゅうさん」の音にすることも
いらないことになります。
8+5= の全体を見て、
瞬時に、無意識に引き出された、
でもボンヤリとした 13 らしいものを見て、
8+5=13 と書きます。
このたし算の感覚を持つ目的のために、
できる限り少ない約束で、
8+5= を計算させたのです。
このような工夫の一つが、
8+5= の 8 を見て、
「はち」と黙読して、
5を見て、
「く、じゅう、じゅういち、じゅうに、じゅうさん」と
5回数えて、
答え「じゅうさん(13)」を出して、
8+5=13 と書く計算です。
一部分を見ることと、
数字を読むことと、
数えることと、
数字を書くことだけです。
とてもシンプルな計算ですから、
問題 8+5= を見てから、
答え 13 を出すまでのスピードを
速くすることができます。
子どもの計算をリードして、
計算のスピードを速くするだけで
答えの出し方に集中させることができます。
答えの出し方に集中できれば、
(8,5)→13 の組が、
速いスピードで引き出すことと合わせて
子どもの頭に残り始めます。
(基本 -121)、(+- -088)