スイミングやピアノのような稽古事であれば、
習い始めた時期や、
練習量や素質などが違えば、
レベルが違うことを受け入れています。
ですが、
算数の計算のレベルになると、
こうはなりません。
何となくなのでしょうが、
学年が同じであれば、
同じようなレベルを期待しています。
とても不思議な感覚です。
子どもも、
周りのこのような考え方の影響を受けています。
「何年生だから、
これはできなければならない」のように、
自分を厳しく見てしまいます。
算数の計算のレベルは、
どれだけ練習をしているかだけなのです。
ですから、
算数の計算ができるかどうかは、
学年と、関係がありません。
何を習うのかは、
学年で決まりますが、
その計算をできるかどうかは、
練習量(問題数)で決まります。
さて、
算数の計算には、
感覚で答えを浮かべる計算があります。
感覚で計算していると、
理解しやすい感覚が、
4 つです。
7+8= の答え 15 を浮かべるたし算の感覚と、
16-9= の答え 7 を浮かべるひき算の感覚と、
5×9= の答え 45 を浮かべる九九の感覚と、
15÷3= の答え 5 や、
19÷3= の答え 6 と、あまり 1 を
浮かべるわり算の感覚の 4 つです。
5×9= の九九で、
「ごっくしじゅうご」と心の中で唱えて、
答え 45 を出しているのでしたら、
感覚ではありません。
九九の感覚は、
5×9= を見るだけで、
見たらすぐに、
答え 45 が浮かびます。
「ごっくしじゅうご」のような
音を使いません。
さて、
このような 4 つの代表的な感覚は、
計算を、繰り返し練習した後、
子どもが、自然につかむものです。
学年とは無関係です。
幼児で、
7+8= を見ただけで、
心に答え 15 が浮かぶ子がいます。
たし算の練習を、
たくさん繰り返したからです。
小3 でも、
7+8= を、数えて、
答え 15 を出す子がいます。
たし算の練習が、
とても少ないために、
たし算の感覚を持っていないからです。
さて、
この小3 の子が、
たし算の練習を繰り返すためには、
ある程度の内面の強さが必要です。
たし算の練習をしようとする主体性や、
練習すると先に決めることや、
優先して練習してしまう態度です。
ある程度のこのような内面の強さがあれば、
この小3 の子は、
たし算の練習に取り組むことができます。
そして毎日、
たし算の練習に取り組めば、
気が乗らない日もあります。
そのような日でも、
たし算を練習すれば、
たし算のスキルだけではなくて、
優先して練習すると先に決める主体性も
育っています。
たし算のスキルと、
内面の主体性が、
相乗効果で育っています。
このような善循環になれば、
この小3 の子は、
たし算の感覚をつかむまで、
たし算を繰り返し練習できます。
(基本 -279)、(+-
-179)、(×÷
-068)