ある一定の速さで計算できるようになると、
その子の計算は安定します。
例えば、
7+8= のようなたし算でしたら、
1 問を、1 秒以下のスピードになれば、
また、
九九でしたら、
1 つの段を、6 秒以下で言えるようになれば、
計算が安定します。
計算のスピードを子どもに教えるリードは、
大きく分けて、
「引っ張る」リードと、
「後ろから押す」リードの 2 つです。
この 2 つのリードは、
似ているようで、
大きく違います。
例えば、
3+2= の 3 を示して、
早口で声に出して、「さん」と読み、
2 の上を、2 回、
速いスピードでトントンとたたきながら、
「し、ご」と声に出して数えます。
こちらのリードを見て聞いていた子が、
3+2=5 と書きます。
「遅い」、
「速く書く」と、
鋭く、短く指摘します。
そして、
次の問題 6+2= の 6 を示して、
早口で声に出して、「ろく」と読み、
2 の上を、2 回、
速いスピードでトントンとたたきながら、
「しち、はち」と声に出して数えます。
こちらのリードを見て聞いていた子が、
6+2=8 と書きます。
答え 8 を、
書くスピードが速くなれば、
「後ろから押す」リードです。
速くならなければ、
「引っ張る」リードです。
これ以上、
子どもを引っ張らないようにします。
別の例です。
8+6= の 8 を見て、
「はち」と心で読み、
6 を見て、
9、10、11、12、13、14 と、
指を折りながら心で数える計算です。
そして、
8+6=14 と書く子です。
もう少し速いスピードで、
指を折って、
数えることができそうに見えます。
だから、
リードします。
5+7= の 5 を示して、
「ご」と早口で読み、
7 を示して、
子どもに見えるように、
かなり速いスピードで、
指を折りながら、
6、7、8、9、10、11、12 と、
声に出して数えます。
そして、
「この速さで、指を折る」と、
子どもを誘います。
指の折り方が速くなれば、
「後ろから押す」リードです。
速くならなければ、
「引っ張る」リードです。
これ以上、
子どもを引っ張らないようにします。
このようになっていますから、
「引っ張る」リードになる危険を承知で、
速いスピードで引っ張ってみて、
子どもが、
速いスピードをまねできるのでしたら、
「後ろから押す」リードになっています。
子どもが、
スピードをまねできなければ、
「引っ張る」リードになっています。
少し遅いスピードにして、
「後ろから押す」リードに調整します。
(基本 -307)、(+- -199)