連立方程式の下準備は、「何を消すのか?」と、「どのようにするのか?」を決めるゲームです。とても楽しいゲームです。

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}-2x+y=-4\\2x-3y=8\end{array}\right.\end{eqnarray}}    や、

 

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}x+4y-z=12\\2x+2y-4z=8\\4x-2y+3z=26\end{array}\right.\end{eqnarray}} や、

 

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}x+y-z+w=10\\x+3y-4z+5w=26\\x+4y-7z+7w=37\\x+2y-3z+6w=22\end{array}\right.\end{eqnarray}} は、

連立方程式です。

 

それぞれ、

2 つの式を満たす x と、y を、

3 つの式を満たす x と、y と、z を、

4 つの式を満たす x と、y と、z と、w を

求める問題です。

 

解く前に、

2 つの下準備をします。

 

「何を消すのか?」と、

「どのようにするのか?」を決める楽しいゲームです。

 

この 2 つの下準備(ゲーム)をするのは、

内面のリーダーです。

 

例えば、

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}-2x+y=-4\\2x-3y=8\end{array}\right.\end{eqnarray}}    を、

計算する前に見て、

「 x を消す」、

「2 つの式を足す」と決めるのが、

内面のリーダーです。

 

このような下準備をしてから、

内面のリーダーが、

自分をリードして、

実際に計算していきます。

 

計算してみます。

 

2 つの式を足すと、

-2y=4 ですから、

y=-2 と、y が求まります。

 

この y を、

2 番目の式:2x-3y=8 に代入します。

 

すると、

2x+6=8 になりますから、

2x=2 となって、

x=1 と、x が求まります。

 

このような解く前の下準備(ゲーム)を、

子どもが、

できるようにリードします。

 

リードの仕方の一例です。

 

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}-2x+y=-4\\2x-3y=8\end{array}\right.\end{eqnarray}}    を計算する前に、

「何を消す?」と、

「どうする?」の 2 つを聞きます。

 

子どもの内面のリーダーは、

この 2 つの式、

-2x+y=-4 と、

2x-3y=8 の x と、y に付いている数を、

見比べます。

 

x に、-2 と、2 が、

y に、1 と、-3 が付いています。

 

そして子どもは、

付いている数を、

少ない手間で、ゼロ(0)にするゲームをします。

 

x に付いている 2 つの数、-2 と、2 は、

そのまま足せば、ゼロ(0)です。

 

y に付いている 2 つの数、1 と、-3 は、

1 に 3 を掛けてから、

-3 と足せば、ゼロ(0)です。

 

このゲームから、

x に付いている 2 つの数の方が、

少ない手間で、

ゼロ(0)にできます。

 

子どもの内面のリーダーは、

このようなゲームをしてから、

つまり、下準備をしてから、

「 x を消す。 2 つの式を足す」と、

こちらに答えてくれます。

 

このように、

子どもに下準備をさせてから、

「計算して」と促して、

連立方程式 {\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}-2x+y=-4\\2x-3y=8\end{array}\right.\end{eqnarray}}    を解かせます。

 

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}x+4y-z=12\\2x+2y-4z=8\\4x-2y+3z=26\end{array}\right.\end{eqnarray}} や、

 

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}x+y-z+w=10\\x+3y-4z+5w=26\\x+4y-7z+7w=37\\x+2y-3z+6w=22\end{array}\right.\end{eqnarray}} も、

計算する前に、

同じような下準備をさせます。

 

子どもの内面のリーダーは、

計算す前に、

連立方程式を見て、

少ない手間でゼロにするゲームをしてから、

「何を消すのか?」と、

「どのようにするのか?」を決めます。

 

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}x+4y-z=12\\2x+2y-4z=8\\4x-2y+3z=26\end{array}\right.\end{eqnarray}} でしたら、

x に付いている 3 つの数、

1 と、2 と、4 や、

y に付いている 3 つの数、

4 と、2 と、-2 や、

z に付いている 3 つの数、

-1 と、-4 と、3 を、

少ない手間で、ゼロ(0)にするゲームを、

下準備としてします。

 

例えば、

x に付いている 3 つの数、

1 と、2 と、4 でしたら、

1 に 2 を掛けて、2 を引けば、ゼロ(0)に、

2 に 2 を掛けて、4 を引けば、ゼロ(0)になります。

 

y に付いている 3 つの数、

4 と、2 と、-2 でしたら、

2 と、-2 をそのまま足せば、ゼロ(0)に、

-2 に 2 を掛けて、4 を足せば、ゼロ(0)になります。

 

z に付いている 3 つの数、

-1 と、-4 と、3 でしたら、

-1 に 3 を掛けて、3 と足せば、ゼロ(0)に、

-1 に 4 を掛けて、-4 と引けば、ゼロ(0)になります。

 

このような下準備のゲームから、

y を消すと決めます。

 

内面のリーダーが、

このような下準備をして、

y を消すゲームをガイドに、

実際に計算します。

 

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}x+y-z+w=10\\x+3y-4z+5w=26\\x+4y-7z+7w=37\\x+2y-3z+6w=22\end{array}\right.\end{eqnarray}} でしたら、

x を消すと決めます。

 

でも、消し方を工夫します。

 

y に付いている 4 つの数が、

1 と、3 と、4 と、2 ですから、

4 番目の式から、1 番目の式を引けば、

x が消えて、y が残ります。

 

同じように、

2 番目の式から、4 番目の式を引けば、

x が消えて、y が残ります。

 

そして、

3 番目の式から、2 番目の式を引けば、

x が消えて、y が残ります。

都合がいいのです。

 

こうすると、

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}y-2z+5w=12\\y-z-w=4\\y-3z+2w=11\end{array}\right.\end{eqnarray}} になります。

 

内面のリーダーは、

少ない手間で、ゼロ(0)にするゲームを、

楽しむことができて、

このゲームが、

実際に計算するときのガイドになりますから、

連立方程式が楽しいゲームになります。

 

(基本  {\normalsize {α}} -306)、(分数  {\normalsize {α}} -098)