5+8= のようなたし算を、速いスピードを意識して実況中継の計算を見せれば、5 問、10 問、20 問と必要な問題数を見た後、子どもは、速いスピードの計算をまねします。

3+8= を数える計算の子です。

 

こちらに、

「どうするの?」と聞き、

「ここ、見て」と言われて、

3 を見て、

「見たらどうするの?」と聞き、

「読んで」と言われて、

「さん」と声に出して読み、

「次はどうするの?」と聞き、

「さんの次は?」と言われて、

「し」と答えてから、

「次はどうするの?」と聞き、

「ここ、見て」言われて、

8 を見て、

「見たらどうするの?」と聞き、

「し(4)から、8 回数えて」と言われて、

「4、5、6、7、8、9、10、11」と数えて、

「次はどうするの?」と聞き、

「ここ、見て」と言われて、

= の右を見て、

「見たらどうするの?」と聞き、

「じゅういち(11)を書いて」と言われて、

3+8=11 と書きます。

 

でも、

これは架空の話しで、

このようなことをする子はいません。

 

計算できる子は、

自分で、

この一連の動作をできます。

 

こちらに聞くのではなく、

子どもが、

子ども自身をリードして、

この一連の動作をしています。

 

つまり、

子どもの内面に

子ども自身をリードするリーダーがいて、

そのリーダーが、

子ども自身をリードして、

3+8= の 3 を見させて、

その次の 4 を出させて、

+8 の 8 を見させて、

4、5、6、7、8、9、10、11 と数えさせて、

= の右を見させて、

3+8=11 と書かせています。

 

3+8= を自力で数えて、

3+8=11 と自力で計算できる子は、

内面で、

無意識のままに、

このようなことをしています。

 

自分が、

自分自身をリードしていると、

少しも感じることなく、

このような一連の動作をしています。

 

6+8= に問題が変わっても、

子どもの内面のリーダーは、

子ども自身をリードして、

6 を見させて、

次の 7 を出させて、

・・・と、

同じような動作をさせて、

6+8=14 と、

自力で計算できます。

 

ここで、

どういう訳だか見落とされることの多い

とても大事なことがあります。

 

見ることや、

数えることや、

書くことは、

すべて動作です。

 

動作には、

スピードがあります。

 

3+8= の 3 を、

ほんの一瞬で素早く見ることもできれば、

ユックリとしっかりと見つめることもできます。

 

3 の次の 4 を、

瞬時に出すこともできれば、

ジックリと出すこともできます。

 

動作には、

このようにスピードがあります。

 

ですから、

子どもの内面のリーダーが、

子どもをリードして、

3+8= を見させるとき、

実は、

見る速さもリードしています。

 

ほんの一瞬で素早く見るようにリードすれば、

子ども自身、

ほんの一瞬で素早く、

3+8= の 3 を見ます。

 

スピードも、

自分の内面のリーダーに、

リードされているからです。

 

子ども自身をリードするリーダーが、

こうなっていますから、

こちらの内面のリーダーにリードされたこちらの計算を、

実況中継で子どもに見せるとき、

こちらは、そのスピードのことも意識します。

 

次々とテキパキと

そして速いスピードの計算を見せるようにすれば、

見ている子の内面のリーダーも、

同じようなスピードの計算を、

自分自身にリードするようになります。

 

子どもの内面のリーダーが、

子ども自身をリードする速さが、

こちらの実況中継の速さを見て、

同じようなスピードになります。

 

文面で、

スピードを見せることができませんが、

速いスピードの動作を、

イメージしていただけるとして、

以下に、

こちらが見せる実況中継の一例を紹介します。

 

5+8= の 5 を、

素早い動作で示して、

「ご」と、早口で声に出して読み、

8 を、素早い動作で示してから、

「ろく、しち、はち、く、じゅう、じゅいち、じゅうに、じゅうさん」と、

素早い動作で指を折りながら、

早口で声に出して数えて、

= の右を、

素早い動作で示して、

「じゅうさん」と、

早口で声に出して言います。

 

このような

速いスピードを意識した実況中継を見せれば、

子どもの内面のリーダーは、

こちらのスピードをまねした速いスピードで、

子ども自身をリードできるようになります。

 

速いスピードを意識して、

実況中継を見せると、

子どもの受け取り方に、

とても大きな個人差が出ます。

 

たし算の数える計算は、

目の動きや、

指の動きのように

小さな動きですから、

体全体を動かす走る動作が遅い子でも、

速いスピードの計算をできます。

 

5~6 問の実況中継を見れば、

こちらの速いスピードをまねできる子もいれば、

10 問、20 問と必要な子もいます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -360)、(+-  {\normalsize {α}} -230)