帯分数を仮分数に変える計算は、記憶に残りにくいようです。忘れたら覚えて・・を、必要なだけ繰り返して、忘れないようにする手助けをします。

(-1 {\Large\frac{1}{3}} )÷(-2)= の計算を、

子どもが聞きます。

 

帯分数 1 {\Large\frac{1}{3}} を、

仮分数  {\Large\frac{4}{3}} に、

変えることができないようです。

 

(-1 {\Large\frac{1}{3}} )÷(-2)= は、

わり算で、

「-」が、2 つだから、

答えの符号を、「+」と

計算する前に決めることはできます。

 

答えの符号を、決めた後は、

(-1 {\Large\frac{1}{3}} )÷(-2)= から、

符号 - を取ってしまって、

 {\Large\frac{1}{3}}÷2= とすることを知っていて、

こうできます。

 

さらに、

÷2 の 2 を、

 {\Large\frac{2}{1}} の分数の形にして、

÷2 を、

÷ {\Large\frac{2}{1}} としてから、

× {\Large\frac{1}{2}} とすることを知っていて、

こうできます。

 

しかも、

分数のかけ算は、

帯分数 1 {\Large\frac{1}{3}} を、

仮分数  {\Large\frac{4}{3}} に変えて、

計算することも知っています。

 

ここまでのことをできる力があるから、

この子は、

自分が 1 {\Large\frac{1}{3}} {\Large\frac{4}{3}} と、

計算できないことに気付いています。

 

さて、

この子だけではなくて、

帯分数を仮分数に変える計算が、

そこだけ、

記憶から抜け落ちているような子が、

多数ではないですが、

確かに、一定数います。

 

だから、

「そういうことがある」と、

こちらは理解しています。

 

「忘れたの?」とはしません。

 

帯分数を仮分数に変える計算が、

記憶に残りにくいのです。

 

そして、

記憶に残りにくい計算の

現実的な対処は、

忘れたら覚えて、

忘れたら覚えて・・と、

繰り返すことです。

 

この子に必要な回数、

忘れたら覚えることを繰り返せば、

必ず、忘れなくなります。

 

とても単純な話です。

 

こちらは、

このように理解できていますから、

「忘れたら覚えて・・の回数が、

この子に足りていない」と、

心を定めてから、

この子をリードします。

 

 

さて、

(-1 {\Large\frac{1}{3}} )÷(-2)= の

 {\Large\frac{1}{3}} を、

子どもは指で示して、

「これは?」のような聞き方です。

 

こちらは、

聞かれてすぐに、

(-1 {\Large\frac{1}{3}} )÷(-2)= の計算の

実況中継を見せます。

 

これで、

忘れたら覚えて・・が、

1 回増えます。

 

(-1 {\Large\frac{1}{3}} )÷(-2)= の

2 つの - を示しながら、

「これとこれ、プラス」、

 {\Large\frac{1}{3}} の整数部分の 1 と、

分母 3 を示しながら、

「いんさんがさん(1×3=3)」、

 {\Large\frac{1}{3}} の分子 1 を示して、

「いち足して、し(3+1=4)」、

(-1 {\Large\frac{1}{3}} )÷(-2)= の = の右を示して、

「下、さん(3)、上、し(4)」とリードします。

 

見て、聞いていた子は、

(-1 {\Large\frac{1}{3}} )÷(-2)= {\Large\frac{4}{3}} と書きます。

 

ここまでリードして、

こちらは突然、

リードをやめます。

 

帯分数を仮分数に変える計算を実況中継して、

忘れたら覚えて・・を、

1 回増やしたからです。

 

続きの計算をできるこの子は、

(-1 {\Large\frac{1}{3}} )÷(-2)=

 {\Large\frac{4}{3}}× {\Large\frac{1}{2}} \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix}2\\\cancel{4}\end{matrix}\,}{3}}× \require{cancel}\displaystyle {\frac{1}{\begin{matrix}\cancel{2}\\1\end{matrix}\,}} {\Large\frac{2}{3}} と計算します。

 

(基本  {\normalsize {α}} -445)、(分数  {\normalsize {α}} -176)