計算は、2 つの数を、1 つの数(答え)に変えます。分数のたし算は、共通分母を探すことや、通分することや、分子同士を足すことのようなさまざまな計算の組み合わせです。だから、分数計算の一部分の 2 つの数を順に見ていくことで、頭の中だけで、計算することができます。

 {\Large\frac{1}{14}} {\Large\frac{5}{28}}= の計算を、

頭の中で、

ゴニョゴニョと計算して、

 {\Large\frac{1}{14}} {\Large\frac{5}{28}} {\Large\frac{1}{4}} と書く子です。

 

この子が答えを書く順は、

横棒  {\Large\frac{\:\:\:}{\:\:\:}} を引いて、

分母の 4 を書いて、

分子の 1 です。

 

 {\Large\frac{1}{14}} {\Large\frac{5}{28}}= の計算の途中式を、

普通に書くと、

 {\Large\frac{1}{14}} {\Large\frac{5}{28}} {\Large\frac{2}{28}} {\Large\frac{5}{28}} {\Large\frac{7}{28}} {\Large\frac{1}{4}} です。

 

 {\Large\frac{1}{14}} {\Large\frac{5}{28}}= の分母を、

28 合わせて、

 {\Large\frac{2}{28}} {\Large\frac{5}{28}}= として、

分子の 2 と 5 を足して、

 {\Large\frac{7}{28}}= として、

7 で約分して、

 {\Large\frac{1}{4}} です。

 

このような計算の流れ(手順)が、

頭の中に入っていれば、

途中式を書かなくても、

頭の中だけで、

計算を追うことができます。

 

計算は、

必ず、2 つの数を、

1 つ(答え)に変えます。

 

分数のたし算は、

共通分母を探すことや、

通分することや、

分子同士を足すことなどのように、

さまざまな計算の組み合わせです。

 

そして、

1 つの計算は、

2 つの数を見て、

計算して、

1 つに変えるだけです。

 

分数計算の式の中の一部分の

2 つの数だけを見ればいいのです。

 

この子は、

このような分数計算の本質を

見抜いているようです。

 

共通分母を探すとき、

この子は、

2 つの分母 14 と 28 だけを

 {\Large\frac{〇}{14}} {\Large\frac{〇}{28}}= 見て、

共通分母を 28 と決めます。

 

分母を、28 にそろえるとき、

 {\Large\frac{1}{14}} {\Large\frac{5}{28}}= の右の  {\Large\frac{5}{28}} は、

すでに共通分母 28 ですから、

無視して、

左の  {\Large\frac{1}{14}} だけを  {\Large\frac{1}{14}} {\Large\frac{〇}{〇}}= 見て、

分母を 28 にするために、

2 を掛けるから、

分子 1 に 2 を掛けて、

 {\Large\frac{2}{28}} にします。

 

分母が 28 にそろったので、

2 つの分子の 2 と 5 だけを

 {\Large\frac{2}{〇}} {\Large\frac{5}{〇}}= 見て、

足して、 {\Large\frac{7}{〇}} です。

 

分母は、28 ですから、

分子 7 と分母 28 を、

頭の中で見ると、

 {\Large\frac{7}{28}} は、7 で約分できます。

 

7÷7=1 、

28÷7=4 の順で、

頭の中で計算して、

横棒  {\Large\frac{\:\:\:}{\:\:\:}} を引いて、

分母の 4 を書いて、

分子の 1 を書きます。

 

「凄い!」と、

メチャクチャ、褒めてあげたくなります。

 

 {\Large\frac{1}{14}} {\Large\frac{5}{28}} {\Large\frac{1}{4}} と書くまで、

2 つずつの計算対象の数を順に見て、

10 秒もかかりません。

 

 

この子は、

次の問題  {\Large\frac{5}{8}} {\Large\frac{9}{20}}= も、

頭の中で計算して、

 {\Large\frac{3}{40}} の答えを、いきなり書きます。

 

問題  {\Large\frac{5}{8}} {\Large\frac{9}{20}}= を見てから、

15秒くらいで、

答え 1 {\Large\frac{3}{40}} を、いきなり書きます。

 

この子の頭の中の

2 つの数の推移を、

推測します。

 

① 8 と 20 を見て  {\Large\frac{〇}{8}} {\Large\frac{〇}{20}}= 、

40 です。

 

② 8 と 5 を見て  {\Large\frac{5}{8}}

分母を 40 にしますから、

8×5=40 で、

5×5=25 です。

 

③ 右の分数の 20 と 9 を見て  {\Large\frac{9}{20}}

分母を 40 にしますから、

20×2=40 で、

2×9=18 です。

 

④ 新しい 2 つの分子 25 と 18 から、

 {\Large\frac{25}{〇}} {\Large\frac{18}{〇}}= 、

25+18=43 です。

このたし算を頭の中では、

やや難しいでしょう。

 

⑤ 分母 40 と合わせて、 {\Large\frac{43}{40}} は、

仮分数ですから、

帯分数に変えて、

43 の40 を取り、3 と頭の中で計算して、

横棒  {\Large\frac{\:\:\:}{\:\:\:}} を引いて、

分母の 40 を書いて、

分子の 3 を書いて、

整数部分の 1 を書きます。

 

頭の中に、

3 つの数、40 と 3 と 1 があります。

やはり忘れないうちに、

40 から書いてしまいたいのでしょう。

 

 

次の問題、

 {\Large\frac{9}{10}} {\Large\frac{3}{20}}= も頭の中で計算します。

 

一方の分数  {\Large\frac{9}{10}} を、

 {\Large\frac{18}{20}} に変えるだけですから、

10 秒ほどで、

頭の中で計算できて、

答え 1 {\Large\frac{1}{20}} を、いきなり書きます。

 

 {\Large\frac{9}{10}} {\Large\frac{3}{20}}= の 2 つの数の追い方を

推測します。

 

① 10 と 20 から、

20 (共通分母)です。

 

② 左の分数  {\Large\frac{9}{10}}

10 が、20 は、2 倍ですから、

9 を 2 倍して、

18 (通分)です。

 

③ この 18 と、右の分数の分子 3 から、

足して、

21 (分子同士のたし算)です。

 

④ この 21 の分母 20 から、

20 を取り、分子 1 で、

整数部分 1 (仮分数を帯分数)です。

 

これが答え 1 {\Large\frac{1}{20}} です。

 

分数計算の流れ(手順)が、

完全に頭の中にあって、

一部分の 2 つの数を、

順に入れ替えながら追えば、

頭の中で、

分数のたし算を計算できます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -458)、(分数  {\normalsize {α}} -187)