13.56+2.237= や、4.594+13.27= のような小数のたし算を、筆算に書くことができなくて、イライラしている子です。イライラしたままの子に、筆算の書き方をリードします。

13.56+2.237= 、

4.594+13.27= 、

27.243+0.867= のような

小数のたし算で、

とても混乱しています。

 

やや大げさな言い方ですが、

パニック状態です。

 

 

この子には、

小数点の位置を合わせて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \,\,13.56\:\:\:\, \\ +\:\:\: 2.237\\ \hline \end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:4.594\,\\ +13.27\,\:\:\:\\ \hline \end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr}27.243\\ +\:\:\:0.867\\ \hline \end{array} }} \\ のように

筆算に書いて、

計算するように教えています。

 

でも、

小数点を合わせて書くことが、

とても難しいようです。

 

「分からない・・」とブツブツつぶやく

パニック状態です。

 

 

でも、

小数点の位置を合わせて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \,\,13.56\:\:\:\, \\ +\:\:\: 2.237\\ \hline \end{array} }} \\ このように、

書くことができれば、

たし算を計算できます。

 

この問題でしたら、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \,\,13.56\:\:\:\, \\ +\:\:\: 2.237\\ \hline\:\:15.797\end{array} }} \\ です。

 

このように、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \,\,13.56\:\:\:\, \\ +\:\:\: 2.237\\ \hline \end{array} }} \\ を計算して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \,\,13.56\:\:\:\, \\ +\:\:\: 2.237\\ \hline\:\:15.797\end{array} }} \\ とすることに、

この子は迷っていません。

 

13.56+2.237= を筆算に、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \,\,13.56\:\:\:\, \\ +\:\:\: 2.237\\ \hline \end{array} }} \\ のように書くことだけが、

できません。

 

 

13.56+2.237= を筆算に書くとき、

 {\normalsize { \begin{array}{rr}13.56\\ +2.237\\ \hline \end{array} }} \\ のように、

右側をそろえてしまいます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \,\,13.56\:\:\:\, \\ +\:\:\: 2.237\\ \hline \end{array} }} \\ のように、

右側の不ぞろいが、

どうにも嫌なようです。

 

「どこか、間違えているような・・」と感じてしまう

この嫌な気持ちが、

この子をパニック状態にしています。

 

 

でも、

27.243+0.867= のような問題でしたら、

右側をそろえて書いたとしても、

 {\normalsize { \begin{array}{rr}27.243\\ +\:\:\:0.867\\ \hline \end{array} }} \\ のようになりますから、

小数点の位置もそろっています。

 

このように、

右側がそろうときもあれば、

不ぞろいのときもあるように、

バラバラなことも、

この子のパニック状態をひどくしています。

 

「もう、訳が分からない・・」のような

とても混乱した状態です。

 

 

このようなパニック状態の子を目の前にして、

「起こることが起こった」、

「でも、それは子どものこと」、

「こちらが気にするのは、別のこと」、

「計算しているのかどうかだけ」、

「計算のスピードは、十分だろうかだけ」・・と、

このような態度がお勧めです。

 

つまり、

パニック状態なのは、

子どもなのです。

 

そうなったのも子どもであれば、

抜け出るのも子どもなのです。

 

子どもは、

当事者ですから、

自分自身のパニック状態が気になるでしょう。

 

そして、

こちらは、

こちらの気にすることがあります。

 

子どもの計算を、

手伝うべきかどうかを気にします。

 

だから、

計算しているのかどうか・・や、

計算のスピードが気になります。

 

計算していないのであれば、

計算そのものを手伝います。

 

計算のスピードが、

十分の速さでないのであれば、

スピードを速める手伝いをします。

 

子どもを、

パニック状態から抜け出させることは、

こちらが気にすることではないのです。

 

 

このような考え方自体、

非常識です。

 

その上、

パニック状態を全く気にしないで、

パニック状態のままの子に、

13.56+2.237= を、

筆算に書く手伝いができます・・と言われても、

「本当なの?」と疑いたくなるでしょう。

 

パニック状態を静めなければ、

筆算の式を書くどころではないでしょう・・。

 

ですが、

ものは試しと、

実際に、

教えていただければ分かるのですが、

確かに、

パニック状態のままの子に、

筆算の式を書かせることができます。

 

 

子どもがパニックを感じている対象は、

こちら自身のことではなくて、

13.56+2.237= 、

4.594+13.27= 、

27.243+0.867= のような問題を、

筆算に書くことなのです。

 

こちら自身は、

子どものパニック状態の

対象ではありませんから、

子どもは、

こちらのリードを受け入れてくれます。

 

まず、

13.56+2.237= の

13.56 を上の方の余白に書かせます。

 

① 小数点( .)を書きます。

② 13 の 3 を書いてから、1 です。

右から左の向きです。

③ 56 の 5 を書いてから、6 です。

こちらは、左から右の向きです。

 

数字は、

小数点( .)を打ってから、

左右に伸ばすような書き方をします。

 

次に、

2.237 を、

13.56 の 1 行下に書きます。

 

① 小数点( .)を書きます。

② 2 を書きます。

③ 237 は、2 から、7 まで、

左から右の向きに書きます。

 

もちろん、

13.56 の小数点( .)の真下に、

2.237 の小数点( .)の位置を合わせます。

 

\begin{matrix}27.243\\\:\:\:0.867\end{matrix} このようになります。

 

こうできたら、

+ を付けて、

線を引けば、

 {\normalsize { \begin{array}{rr}27.243\\ +\:\:\:0.867\\ \hline \end{array} }} \\ のような

筆算の式を書くことができます。

 

 

パニック状態のままの子に、

このようなリードをできます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -497)、(分数  {\normalsize {α}} -207)