筆算のひき算 は、
一の位の 2 と 6 が、
上下に並べて書いてあるため、
2-6= は、引けないと、
見るだけで気付いて、
12-6= と工夫できて、
12-6=6 と答えを出すことができて、
筆算のひき算の答えの一の位として、
真下に と書くことができます。
見事に工夫された形です。
ここまで計算しやすい形で書かれていますから、
暗算のひき算をスラスラ計算できるようになれば、
筆算のひき算に進むのが自然です。
でも、
見事に工夫されているために、
習っている子どもには、
計算しやすい形になっていることが
ピンとこないのです。
ですから、あえて、
筆算に書き直させないで、
暗算形式 832-356= のまま計算させて、
難しさを感じさせて、
筆算のひき算 が、
楽に計算できるような書き方になっていることに、
気付かせることができます。
実際に、
暗算形式 832-356= のまま計算すると、
一の位の 2 と 6 が、
間に、-35 が書かれているために、
かなり離れて書いてあり、
一の位だけ見ることに難しさを感じます。
そして、
左から右を引くと、
ハッキリと意識していれば、
2-6= は、引けないことに気付きますから、
パターンとして、
2 に、1 を付けて、12 にして、
12-6=6 と引くこと自体、
筆算形式 のように、
すぐに納得できることではないのです。
筆算形式 であれば、
一の位の計算は、
上から下に、2 から 6 を見て、
2-6= が引けないと分かり、
2 に、1 を付けて、12 にすることも、
自然ですから、
12-6=6 と計算できます。
暗算形式 832-356= は、
一の位の 2 と 6 が、
離れて書いてあるだけでなく、
左から右を引くので、
2-6= のひき算の式を、
頭の中でイメージしなければならないのです。
しかも、
2-6= は、引けませんから、
2 に、1 を付けて、12 にして、
12-6=6 と引くのですが、
わざとらしい計算になってしまいます。
その上、
引いた答え 6 を、
832-356= の答えの一の位は、
= の少し右に、
832-356= 6 ですから、
書くところまで難しさを感じます。
と、
このような計算ですから、
暗算形式 832-356= で計算させれば、
筆算形式 が、
見事に工夫された形に書いてあることに、
気が付くはずです。
まとめますと、
12-6= や、
12-5= や、
7-3= の答えをスラスラと出せるようになれば、
筆算のひき算 の計算に進み、
それから、
暗算形式 832-356= のまま計算させることで、
筆算のひき算の見事に工夫された書き表し方に
気付かせるようにします。
教える順を、このようにすることで、
子どもは、
考えるとはなく考えて、
筆算 の形が、
計算しやすく工夫されていることに、
何となく気付くようです。
(基本 -1356)、(+- -744)
関連:2023年07月12日の私のブログ記事
「たし算・ひき算・かけ算は、
筆算の計算を先に習います。
その後で、暗算の形の計算の仕方を習います。
ですが、わり算だけは、
暗算の形の計算を先に習います。
筆算よりも、修得しやすいからです」。