「計算しなさい」と指示すれば、計算させることができたとしても、こちらに依存させます。こちらの答えの出し方を見せれば、子どもの主体性の率先力を刺激できます。結果として、計算させることができます。

「計算しなさい」と指示しません。

計算させてしまいます。

 

似ているようですが、

実は、

まったく違います。

 

こちらから、

「計算しなさい」と指示されて、

計算することは、

こちらへの依存です。

 

そうではなくて、

子どもの主体性の率先力を刺激すれば、

子どもは自分から計算します。

 

つまり、

子どもの主体性の率先力を利用して、

計算させてしまいます。

 

 

例えば、

7+4=、5+6=、3+9=、

8+7=、9+5=、4+8=、

このようなたし算 50問を計算します。

 

50問のたし算を見たら、

「計算する」と心に決めて、

7+4= の 7 の次の 8 から、

+4 の 4回、

8、9、10、11 と数えて、

7+4=11 と答えを書き始める子が、

普通です。

 

数える計算のできる子が、

50問のたし算を目の前に置かれたら、

計算し始めるのが普通です。

 

 

でも、

何らかのブレーキが掛かっていて、

計算し始めない子もいます。

 

このような子に、

「計算しなさい」と指示しません。

 

こちらが、

7+4= の 7 を示して、

「しち」と声に出して読み、

4 を示してから、

「はち、く、じゅう、じゅういち」と数えて、

= の右を示して、

「じゅういち(11)」と言います。

 

「計算しなさい」と指示しないことで、

こちらに依存させないようにして、

ただ、こちらの答えの出し方を見せることで、

子どもの心にある「答えを出したい」というような

主体性の率先力を刺激します。

 

こうすると、

子どもは誘い込まれるように、

7+4=11 と書きます。

 

子どもが書いたのを見たらすぐ、

次の問題 5+6= の 5 を示して、

「ご」と声に出して読み、

6 を示してから、

「ろく、しち、はち、く、じゅう、じゅういち」と数えて、

= の右を示して、

「じゅういち(11)」と言います。

 

「計算しなさい」と指示することで、

こちらに依存させないようにして、

答えの出し方を見せることで、

子どもの主体性の率先力を刺激すれば、

子どもも、

心の中で計算し始めるようです。

 

だから、

「自分と同じ答えだ・・」のような感じで、

5+6=11 と書きます。

 

子どもが書いたのを見たらすぐ、

次の問題 3+9= の 3 を示して、

「さん」と声に出して読み、

9 を示してから、

「し、ご、ろく、しち、はち、く、じゅう、じゅういち、じゅうに」と数えて、

= の右を示して、

「じゅうに(12)」と言います。

 

「計算しなさい」と指示することで、

依存させることを避けて、

答えの出し方を見せますから、

主体性の率先力を強く刺激できます。

 

このように 3問を見せれば、

子どもは、

自分が計算したい気になっています。

 

そして、

3+9=12 と書いてから、

次の問題 8+7= を、

自力で計算し始めます。

 

「計算しなさい」と指示して、

こちらに依存させていません。

 

子どもの主体性の率先力を、

こちらに依存させないようにすれば、

健在なままです。

 

だから、

主体性の率先力が働いて、

自然に、計算させることができます。

 

 

50問の途中で、

何らかのブレーキが掛かり、

計算が止まることもあります。

 

集中が切れる・・のようにです。

 

もちろん、

こうなってからも、

「計算しなさい」と指示して、

こちらに依存させません。

 

同じようなリードで、

こちらの答えの出し方を、

2~3問見せれば、

主体性の率先力のスイッチが入り、

再び子どもに、

計算させることができます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -656)、(+-  {\normalsize {α}} -363)