引くことのできない分数のひき算を、引くことができるようにするために、帯分数を仮分数に書き換えます。ただ単に帯分数を仮分数に書き換える問題と、同じ計算です。だから、どのような場面の計算なのかを考慮できない子がいます。

 {\Large\frac{4}{7}}= を仮分数に変える問題です。

 

この子は、

「何を、7で割ると、1・・・4 になるか?」で、

11 を探しています。

 

確かに、

11÷7=1・・・4 ですから、

11 を、

7 で割ると、

答えが 1・・・4 になります。

 

このようにとても難しく考えて、

 {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{11}{7}} と答えています。

 

 

もっと楽に計算できます。

 

1×7=7 、

7+4=11 と計算すれば、

 {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{11}{7}} のように仮分数にできます。

 

方程式を解くような、

「何を、7で割ると、1・・・4 になるか?」よりも、

かけ算とたし算を組み合わせる計算は、

ワンパターンです。

 

 

でも実は、

分数のひき算を

計算する準備としての計算です。

 

 {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{6}{7}}= のようなひき算を、

 {\Large\frac{11}{7}} {\Large\frac{6}{7}}= とすることで、

ひき算できるようにします。

 

このようなひき算を、

計算する準備です。

 

 

さて、

 {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{6}{7}}= は、

分子の 4-6 を計算できませんから、

1= {\Large\frac{7}{7}} を利用して、

 {\Large\frac{4}{7}}=1+ {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{7}{7}} {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{11}{7}} と書き換えます。

 

こうすれば、

引くことができないひき算

 {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{6}{7}}= が、

引くことのできるひき算

 {\Large\frac{11}{7}} {\Large\frac{6}{7}}= に書き換わります。

 

 

この子も、

このようなひき算の流れの中で、

帯分数 1 {\Large\frac{4}{7}} を、

仮分数  {\Large\frac{11}{7}} に変えることを知っています。

 

それなのに、

「何を、7で割ると、1・・・4 になるか?」は、

ここに合わない計算の仕方です。

 

 

さて実は、

 {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{11}{7}} と答えたこの子に、

こちらが、

「どうやったの?」と聞いています。

 

「あなたのやり方を、

とても知りたいので、

教えていただけませんか?」の気持ちで、

この子に聞いています。

 

「聞くから、やり方を話して・・」や、

「正しいかどうかが気になるから、

聞かせて・・」のような気持ちではありません。

 

子どもは、

不思議とこちらの気持ちを察知するようです。

 

 

こちらの気持ちが、

「とても知りたいので、

教えていただけませんか?」と察知した子は、

「どうやったの?」に、

自分がした計算を教えてくれます。

 

その答えが、

「何を、7で割ると、1・・・4 になるか?」です。

 

 

引くことのできない分数のひき算を、

引くことができるようにする計算ですから、

方程式を解くようなこのような計算は、

ここでの計算に合いません。

 

ですから、

引くことのできないひき算を、

1+ {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{7}{7}} {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{11}{7}} と、

書き換えれば、

引けるようになることを、

この子に教えています。

 

(基本  {\normalsize {α}} -699)、(分数  {\normalsize {α}} -298)