÷-÷= は、
分数の四則混合です。
わり算が 2回、
ひき算が 1回です。
この子は、
計算する前に計算順を決める習慣が、
育っています。
そして、
計算順で、
一つ一つの計算をする前に、
計算の流れを追う習慣も育っています。
ですからこの子は、
計算する前に、
÷-÷= を、
① 左の ÷ 、
② 右の ÷ 、
③ 真ん中の - と、
計算順を決めます。
そして 1番目の計算 ÷= の前に、
「分数のわり算だから、
÷ の右 の上下を入れ替えて、
掛けるにして、
途中約分して、
それからかけ算・・」のように、
計算の流れを追います。
頭の中で、
暗算で計算するのではありません。
計算の流れを追うことで、
計算するときのガイドにします。
そして、
÷=×= とかけ算に変えて、
×= と途中約分をして、
=2 と、かけ算をしてから、
帯分数に変えます。
2番目の計算も、
同じように流れを、
先に追ってから、
それをガイドにして計算します。
説明がダブりますから、
流れだけを書きます。
÷=×=
×==1 と計算します。
3番目の計算は、
ひき算です。
1番目の計算の答え 2 から、
2番目の計算の答え 1 を引きます。
分数のひき算の流れは、
分母をそろえてから、
左から右を引き、
引けなければ、
整数部分の 1 だけを分数に変えて、
引けるようにする計算です。
この流れをガイドに、
ひき算を計算します。
2-1=1 と計算できます。
このように、
分数の四則混合を確実に計算する
作法が身に付いている子です。
それなのに、
47÷3-17÷3= は、
まったく計算できません。
この子は、
「どうやるの?」と聞きます。
四則混合の形としたら、
確実に計算できる
÷-÷= と同じです。
47÷3-17÷3= も、
わり算が 2回、
ひき算が 1回です。
ですから、
計算する前に、
計算順を決めることができます。
左の ÷ 、右の ÷ 、中の - です。
一つ一つの計算の
1番目の計算 47÷3= や、
2番目の計算 17÷3= の
計算の流れを、
まったく追うことができないようです。
もちろん、
47÷3= や、
17÷3= の計算を、
以前に習っています。
その時、
この子は、スラスラと計算できています。
でも、
今は、
まったく手を付けることができません。
「どうしたの?」ではなくて、
「そうなんだ・・」と受け入れます。
そして、
今、
47÷3= や、
17÷3= の計算を、
初めて習う子として、
こちらの計算を実況中継で見せて教えます。
もちろん、
「どうやるの?」のように、
こちらから、この子に聞き返したりしません。
嫌がられるだけです。
以下は、
この子に見せた実況中継の実例です。
47÷3= の 47 を示して、
「上」と言い、
3 を示して、
「下」と言います。
以前とまったく同じこのリードを見て、
「あぁ、あれらしい・・」と、
何となく気が付いた子は、
47÷3== と書きます。
こちらはリードを続けて、
= の 47 を示して、
「これ」、
3 を示して、
「割るこれ」、
「15 あまり 2」、
「横 15、上 2、下 3」です。
ここまでリードされた子は、
「分かった」となったようで、
47÷3==15 と書き終わってから、
「もう、できる!」と言ってくれます。
(基本 -669)、(分数 -280)