帯分数のひき算は、引いたのに、答えが大きくなったように感じることがあります。感覚を麻痺させる計算です。だからでしょうか、計算の仕方が、定着しにくい計算です。

12-4=8 のように、

引くことで小さくなります。

 

引くのですから、

取り去るのですから、

小さくなると感じることが、

ひき算への素朴な期待です。

 

実際、

12 から、

4 を引くことで、

8 になるのですから、

12 が、8 と小さくなっています。

 

 

筆算のひき算でも、

同じです。

 

引くことで、

答えは小さくなります

 

繰り下がりのないときの

{ \normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\: 64 \\ - 23 \\ \hline \end{array} }} \\ を計算すると、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:64 \\ -\: 23\\ \hline \:41\end{array} }} \\ です。

 

23 を引くことで、

64 が、

41 と小さくなります。

 

繰り下がりのあるときの

{ \normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\: 64 \\ - 35 \\ \hline \end{array} }} \\ を計算すると、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:64 \\ -\: 35\\ \hline \:29\end{array} }} \\ です。

 

35 を引くことで、

64 が、

29 と小さくなります。

 

 

ところが、

帯分数のひき算になると、

引いたのに、

大きくなったように見えることがあります。

 

例えば、

 {\Large\frac{1}{7}} {\Large\frac{3}{7}}= です。

 

計算すると、

 {\Large\frac{1}{7}} {\Large\frac{3}{7}} {\Large\frac{8}{7}} {\Large\frac{3}{7}} {\Large\frac{5}{7}} です。

 

 {\Large\frac{1}{7}} から、

 {\Large\frac{3}{7}} を引くことで、

 {\Large\frac{5}{7}} になります。

 

そう感じるだけなのですが、

大きくなっているように感じます。

 

 {\Large\frac{1}{7}} が、

 {\Large\frac{5}{7}} になりますから、

確かに、間違いなく、

小さくなっていますが、

分数だけ見ると、

 {\Large\frac{1}{7}} が、

 {\Large\frac{5}{7}} になっています。

 

大きくなっているように感じてしまいます。

 

 

でも、

 {\Large\frac{6}{7}}-5 {\Large\frac{2}{7}}= のような問題もあります。

 

計算すると、

 {\Large\frac{6}{7}}-5 {\Large\frac{2}{7}}=3 {\Large\frac{4}{7}} です。

 

 {\Large\frac{6}{7}} から、

 {\Large\frac{2}{7}} を引くことで、

 {\Large\frac{4}{7}} になります。

 

 {\Large\frac{6}{7}} が、

 {\Large\frac{4}{7}} になりますから、

確かに、

小さくなっているように感じます。

 

 

筆算のひき算は、

繰り下がりのないときの

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:64 \\ -\: 23\\ \hline \:41\end{array} }} \\ でも、

繰り下がりがあるときの

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:64 \\ -\: 35\\ \hline \:29\end{array} }} \\ でも、

引いたら小さくなります。

 

 

帯分数のひき算になると、

そのまま引けないときの

 {\Large\frac{1}{7}} {\Large\frac{3}{7}} {\Large\frac{8}{7}} {\Large\frac{3}{7}} {\Large\frac{5}{7}} では、

引いて、

大きくなっているように感じます。

 

そのまま引けるときの

 {\Large\frac{6}{7}}-5 {\Large\frac{2}{7}}=3 {\Large\frac{4}{7}} では、

引いて、

小さくなったように感じます。

 

このように、

素朴な感覚を麻痺させる計算です。

 

子どもに、

忘れられやすい計算です。

 

(基本  {\normalsize {α}} -703)、(分数  {\normalsize {α}} -302)