1-= の答えを出すとき、
分母が、7 にそろっていますから、
分子同士の 4−6= を計算します。
マイナスの数の計算を習う前の子ですから、
ひき算 4−6= を計算できません。
答えを出せません。
でも、
1-= が計算できないのではなくて、
4−6= が、計算できないのです。
同じような計算に、
筆算のひき算で出会っています。
のような筆算のひき算です。
筆算のひき算は、最初に、
一の位の上から下を引きます。
この問題では、4−8= ですが、
計算できません。
でも、
が計算できないのではありません。
一の位のひき算、
4−8= が計算できないのです。
だから工夫して、
4−8= の 4 に、1 を付けて、
14 にしてから、
14−8= とします。
このひき算 14−8= は、計算できて、
答えは、6 です。
の一の位のひき算、
4−8= が計算できないので、
14−8= のように工夫して、
計算できるように変えています。
ですから、
筆算のひき算 は、
計算できます。
1-= のひき算も、
4−6= を計算できませんから、
工夫して、計算できるようにします。
ここでは、
引けるようにする工夫の内容を、
計算だけで説明します。
1-= の 1 を工夫します。
1 の 1 は、
と書き換えることができます。
1 は、
1+ の + を省略した書き方です。
この 2つのことから、
1=1+=+= と、
書き換えることができます。
1 を、
に書き換えますから、
1-= が、
-= に書き換わります。
1-= の 4−6= は、
引くことができません。
書き換えただけですが、
-= の 11−6= は、
引くことができて、
答えは、5 です。
このように工夫して、
引くことができない引き算
1-= の 4−6= を、
引くことができる引き算
-= の 11−6= に、
書き換えます。
ここで少しだけ、
参考までに補足します。
計算問題の目的は、
答えを出すことです。
いまさら何を・・・のようなことですが、
答えを出すことだけに、
狭く絞り込むことが、
実は、意外と難しいのです。
例えば、
の 4−8= に、
「隣から、1 を借りて・・・」のように、
ただ、1 を付けて、
4 を、14 にするだけではなくて、
何らかの説明を求めてしまうことです。
こうなることを防ぐために、
計算する前に、
「答えを出す」とはっきりと意識しておきます。
「答えを出す」目的から外れて、
脇道に迷い込み、
「なぜ?」のような理由を求めることを防ぎ、
「答えを出す」ことだけに絞って、
「こうすれば答えを出すことができる」に、
フォーカスするように自制します。
そうですが、
「答えを出す」目的にフォーカスする習慣は、
育てることが難しいことを承知しておきます。
だから、こちらは、
答えを出すことだけに絞った教え方をして、
子どもが「答えを出す」目的にフォーカスする
手助けをします。
の一の位のひき算 4−8= は、
引くことができませんから、
14−8= と工夫することで、
引くことができるようにしています。
でも、
筆算 を書き換えたりしないで、
頭の中で、
4−8= を、
14−8= にして、
引くことができるようにしています。
一方で、
このままでは、
引くことができない分数のひき算 1-= は、
頭の中で式を書き換えるのではなくて、
引くことができるように工夫した式 -= を、
途中式として、
1-=-= のように書くのが普通です。
(基本 -792)、(分数 -343)