2次方程式の判別式を書くために、子どもは、3カ所の特定の位置にある「もの(数や記号)」だけを見ています。

判別式  {D=b^{2}-4ac} を、

公式として丸暗記するのではなくて、

2次方程式  {ax^{2}+bx+c=0} の形と

結び付けて覚えます。

 

形を見る習慣が育っている子は、

自然に形を見ます。

 

例えば、

判別式  {D=b^{2}-4ac} を、

x の係数の2乗

-4、

掛ける  {x^{2}} の係数、

掛ける 定数のように覚えるのが、

2次方程式  {ax^{2}+bx+c=0} の形と

結び付けています。

 

実際に子どもの心の中では、

「x の係数の2乗」のような言葉ではなくて、

2次方程式  {ax^{2}+bx+c=0} の形から、

b の位置のことを、

「これ」と表現して、

「これの2乗」のようになっているはずです。

 

つまり、

2次方程式  {ax^{2}+bx+c=0}

全体の中の

ある特定の位置を見ています。

 

 

子どもが、

式を見る習慣を、

分数の混ざった四則混合から育てます。

 

計算する前に、

計算順を決めさせれば、

子どもは自然に、

式全体を見ます。

 

例えば、

9-2 {\Large\frac{3}{5}}×3 {\Large\frac{1}{3}}= の計算順を決めさせます。

 

すると子どもは、

式全体を見て、

① × 、

② - と、

計算する前に計算順を決めます。

 

計算順を決めるために

子どもがしたことは、

式全体を見たことです。

 

 

そして、

四則混合の計算順を決めることに慣れてくると、

計算順を決めるためだけの

とても狭い部分だけを、

ここでの例えの式でしたら、

9-2 {\Large\frac{3}{5}}×3 {\Large\frac{1}{3}}= の一部分だけを、

 -   ×    のような感じで見ています。

 

左の方に - が、

右の方に × が見えます。

 

そして、

計算順を、

① × 、

② - と決めます。

 

慣れている子が、

計算する前に計算順を決めるために、

式全体を、

このような感じで見ています。

 

四則混合の後も、

算数や数学のさまざまな種類の計算で、

さまざまな見方で、

形を見る練習をします。

 

 

そしてやがて、

2次方程式  {ax^{2}+bx+c=0}

判別式に進みます。

 

ここでも、

慣れている子は、

判別式  {D=b^{2}-4ac} の見方が、

2次方程式  {ax^{2}+bx+c=0}

形に結び付いています。

 

目的は、

判別式を書くことですから、

2次方程式  {ax^{2}+bx+c=0}

必要な一部分だけを見ます。

 

 {x^{2}} と、x と、定数の順に並んで書いてある

2次方程式  {ax^{2}+bx+c=0}

b の位置に書いてある何かの2乗、

-4、×(掛ける)、

a の位置に書いてある何か、×(掛ける)、

c の位置に書いてある何か・・・と、

このような捉え方をしています。

 

2次方程式  {ax^{2}+bx+c=0} の形の中の

特定の位置に書いてある何かだけを、

判別式  {D=b^{2}-4ac} を書くために見ています。

 

(基本  {\normalsize {α}} -730)、(分数  {\normalsize {α}} -317)