5+1= のようなたし算の答えの出し方を、10問前後子どもに見せれば、自力で計算し始めます。1問を 5~6秒で見せることができますから、60秒(1分)くらいの近い未来にこうなります。この経験上の事実を利用して教えます。

5+1= の答えの出し方を、教えます。

 

子どもは、

目の前の問題 5+1= を、見ています。

 

この子どもが見ている 5+1= の

5 を無言で示して、

「ご」と声に出して読み、

1 を無言で示して、

「ろく」と、

5 の次の数 6 を声に出して言い、

= の右の余白を無言で示します。

 

自分の目の前の 5+1= の

答えの出し方を見せられた子は、

自然に、5+1=6 と、

こちらが出した答えを書きます。

 

答え 6 を書くことで、

こちらが答えを出していますが、

子どもは自分が出したような勘違いを、

ある意味では、

とても面白い勘違いをします。

 

5~6秒の短い時間です。

 

 

次の問題 8+1= も、

次の問題 4+1= も、

次の問題 6+1= も、

・・・・・・同じように、

こちらの計算を見せて、

見ている子が、答えを書くことで、

自分が計算したと勘違いして、

1問を 5~6秒で、終わらせて、

10問前後計算します。

 

すると子どもは、

「もうできる」と感じて、

自力で答えを出し始めます。

 

 

さて、

過去から未来に向かって伸びる時間軸を、

架空ですが心にイメージします。

 

5+1= を教え始めた子は、

この時間軸上の

教え始めたその時点にいます。

 

その 5~6秒後に、

つまり、

時間軸上の 5~6秒の未来の時点に、

この子は、5+1=6 と書くことで移ります。

 

次の問題 8+1= の答え 9 を、

8+1=9 と書くことで、

この子は、また、

時間軸上の 5~6秒の未来の時点に、

移ります。

 

次の問題 4+1= の答え 5 を、

4+1=5 と書くことで、

この子は、また、

時間軸上の 5~6秒の未来の時点に、

移ります。

 

次の問題 6+1= の答え 7 を、

6+1=7 と書くことで、

この子は、また、

時間軸上の 5~6秒の未来の時点に、

移ります。

 

 

このようにして、

10問前後の計算をした後、

この子は、

5+1= を教え始めた時よりも、

時間軸上の未来の時点の方に、

60秒(1分)前後、動いた位置にいます。

 

この未来の時点の子は、

「もうできる」と感じて、

自力で答えを出しています。

 

 

過去から未来に向かって伸びる時間軸は、

子どもも、

こちらも共通ですから、

5+1= を教え始めた時は、

子どもも、

こちらも、

時間軸上の同じ時点にいます。

 

ただ、

子どもと、

こちらで、

大きく違うことが 1つあります。

 

 

こちらは、

次のことを、

経験上の事実として知っています。

 

こちらと子どもは、

今から、

60秒(1分)くらいたつと、

時間軸上の 60秒(1分)くらい未来の時点に、

移っていることです。

 

そして、

この 60秒(1分)くらい未来の位置で、

子どもが自力で答えを出していることです。

 

 

60秒(1分)くらいの近い未来に、

子どもが自力で答えを出し始めると、

こちらには分かっているのですから、

この分かっていることを利用できます。

 

5+1= の 5 を無言で示して、

「ご」と声に出して読み、

1 を無言で示して、

「ろく」と、5 の次の数 6 を声に出して言い、

= の右の余白を無言で示すとき、

こちらは、

自分の頭の中に、

60秒(1分)くらいの近い未来の時点の子、

つまり、

自力で答えを出し始めた子をイメージして、

この 60秒(1分)くらいの近い未来の子に、

教えます。

 

これが、

経験上の教え方の知恵です。

 

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