8×125= の答えの出し方を教える前に、「7~8秒で答えを出せる子」を、この子のイメージとして選びます。その後、目の前の「答えを出せない子」にではなくて、「7~8秒で答えを出せる子」に、こちらの計算の実況中継を見せます。

8×125= を、

今から習う子です。

 

今は自力で計算できません。

 

似ている問題 125×8= でしたら、

{\normalsize {\begin{array}{rr}\:125 \\ \:\:\times\:\:\:\:\:\: 8\\ \hline \end{array}}}\\ のような筆算を書かないで、

125×8= のまま

8 と5 を見て、

「8×5=40」と計算して、

125×8=   0   と書いて、

4 を繰り上がり数として覚えて、

続いて、

8 と 2 を見て、

「8×2=16」と計算して、

覚えている繰り上がり数 4 を

「16+4=20」と足して、

125×8=  00   と書いて、

2 を繰り上がり数として覚えて、

続いて、

8 と 1 を見て、

「8×1=8」と計算して、

覚えている繰り上がり数 2 を

「8+2=10」と足して、

125×8=1000   と書く計算をできます。

 

 

ややユックリと計算する子でも、

問題 125×8= を見た後、

7~8秒で、

125×8=1000   と書き終わります。

 

このような短時間で答えを出せるのは、

問題 125×8= を見たとき、

7~8秒の短い時間で、

答えを出すことができる自分を、

イメージしているからです。

 

このようなセルフイメージを持っているから、

実際に、

7~8秒で、

125×8=1000   と書き終わります。

 

とても大事なことです。

7~8秒で、答えを出せる自分の

セルフイメージが先です。

 

 

さてこの子は、

8×125= を、

このまま計算できる力が、

まだありません。

 

つまり、

今のこの子が、

計算する前に持っているセルフイメージが、

8×125= を計算できない自分になっています。

 

だからこの子は、

セルフイメージのままに、

8×125= を自力で計算できません。

 

 

この子に、

問題 8×125= を、

このままの形で計算する方法を教えるこちらが、

目の前の子をそのまま、

この子のイメージ化して、

「8×125= を計算できない子」にすると、

答えの出し方をつかむことが遅れます。

 

この子に、

問題 125×8= の答えの出し方を、

教えるこちらが、

教える前に持つこの子のイメージは、

実は、

自由に持つことができます。

 

目の前の子を、

そのままイメージ化して、

「8×125= を計算できない子」としても、

こうではなくて、

「7~8秒で答えを出せる子」としても、

どちらのイメージを選ぶことも可能です。

 

もちろんお勧めは、

「7~8秒で答えを出せる子」のイメージを、

教える前に持って、

この子に、

問題 8×125= の答えの出し方を教えます。

 

 

こちらが教える前に持つイメージを、

「7~8秒で答えを出せる子」を選ぶと、

こちらの計算の実況中継を見せる教え方が、

最もふさわしい教え方になります。

 

実況中継を見せれば、

25~30秒の短時間です。

 

「7~8秒で答えを出せる子」の

7~8秒よりも長くかかりますが、

言葉で説明する教え方よりも、

短い時間で済みます。

 

 

以下の実例のような実行中継を見せます。

 

8×125= の 8 と 5 を示して、

「8×5=40」と言い、

= の右に、数字3つ分を空けて、

「ここ、0」、

「指、4」と言います。

 

このような実況中継にリードされた子は、

8×125=   0 と書いて、

指を 4本伸ばします。

 

 

続いて、

8×125=   0 の 8 と 2 を示して、

「8×2=16」と計算して、

子どもが指に取っている 4 を触って、

「4 を足して、20」と足して、

子どもが書いた答え 0 の左隣を示して、

「ここ、0」、

「指、2」と言います。

 

子どもは、素直に、

8×125=  00 と書きます。

 

 

続いて、

8×125=  00 の 8 と 1 を示して、

「8×1=8」と計算して、

子どもが指に取っている 2 を触って、

「2 を足して、10」と足して、

子どもが書いた答え 00 の左隣を示して、

「ここ、10」と言います。

 

実行中継を見ている子は、

8×125=1000 と書きます。

 

問題 8×125= を見てから、

ややユックリとリードして、

子どもが、

8×125=1000 と書き終わるまで、

25~30秒です。

 

(基本  {\normalsize {α}} -759)、(×÷  {\normalsize {α}} -152)