誰かに何かを教えます。
日常生活で、
普通に行われることです。
例えば、
駅までの行き方を聞かれて、
その方に、行き方を教えるようなことです。
駅までの行き方を聞かれて、
行き方を知っていて、
教える時間の余裕があるので、
その方に教えています。
さて、
この普通に行われることを、
もう一歩、踏み込みます。
まず、
「その方」のことです。
「駅までの行き方が分からない方」ですか?
それとも、
数秒後や、
数十秒後に、
「駅までの行き方を理解できた方」ですか?
つまり、
「その方」は、
このように、1人ではなくて、
2人です。
どちらの方に教えますか?
次に、
「駅までの行き方」のことです。
「実際の地形上」ですか?
「私は、駅の先まで行きますから、
案内しましょう」でしたら、
「実際の地形上」になるでしょう。
それとも、
「こちらの頭の中のイメージ」ですか?
「その方」に、
地図を書いて、説明したとしても、
「こちらの頭の中のイメージ」を
紙の上に書いただけです。
つまりこれも、
「駅までの行き方」は、
1つではなくて、
2つあります。
そしてお勧めは、
「駅までの行き方を理解できた方」に、
「こちらの頭の中のイメージ」を教えると、
ハッキリと意識することです。
同じことが、
算数の計算を教えるときにも起こります。
例えば、
8×125= の答えの出し方を、
このような計算が、
初めての子どもに教えるときです。
「 8×125= を自力で計算できない子」と、
「 8×125= の計算の仕方を理解できた子」の
どちらに教えますか?
「紙に書いてある 8×125= 」と
「こちらの頭の中のイメージ」の
どちらを教えますか?
どちらを選ぶかで、
教え方の効果性が違います。
お勧めは、
「 8×125= の計算の仕方を理解できた子」に
「こちらの頭の中のイメージ」を教えることです。
このようにご理解いただいて、
次のようなリードを
子どもにします。
8×125= の 8 と 5 を示して、
「8×5=40」と掛けて、
= の右に、数字3つ分を空けて、
「ここ、0」、
「指、4」です。
リードされた子は、
8×125= 0 と書いて、
指を 4本伸ばします。
こちらのリードを続けて、
8×125= 0 の 8 と 2 を示して、
「8×2=16」と掛けて、
子どもが指に取っている 4 を示して、
「16+4=20」と足して、
= の右に、
この子が書いた 0 の左手前を示して、
「ここ、0」、
「指、2」です。
リードされた子は、
8×125= 00 と書いて、
伸ばす指を 2本に変えます。
こちらのリードを続けて、
8×125= 00 の 8 と 1 を示して、
「8×1=8」と掛けて、
子どもが指に取っている 2 を示して、
「8+2=10」と足して、
= の右に、
この子が書いた 00 の左手前を示して、
「ここ、10」です。
リードされた子は、
8×125=1000 と書きます。
「 8×125= の計算の仕方を理解できた子」に
「こちらの頭の中のイメージ」を教えていますから、
見せるだけの教え方をします。
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