かけ算 8×125= を、
このまま計算します。
8 と、5 を見て、
8×5=40 と掛けて、
40 の 0 を、
8×125= 0 と書いて、
40 の 4 を、
次のかけ算の答えに足すために覚えて、
8 と、2 を見て、
8×2=16 と掛けて、
足すために覚えている 4 を、
16+4=20 と足して、
20 の 0 を、
8×125= 00 と書いて、
20 の 2 を、
次のかけ算の答えに足すために覚えて、
8 と、1 を見て、
8×1=8 と掛けて、
足すために覚えている 2 を、
8+2=10 と足して、
この 10 を、
8×125= 1000 と書く計算です。
普通の教え方では、
このような計算の流れ自体を言葉で説明して、
「ここまでは、いいですか?」のように、
子どもの理解を確かめながら、
少しずつ丁寧に話すことで、
聞き終わった子が、
「なるほど、分かりました」となるようにします。
理解するとは、
このように、
説明を聞き終わって理解できたとき、
最後に、
計算の流れ全体を理解することです。
理解が目的です。
理解できて、
「分かった」となるようにします。
さて、
計算問題の答えの出し方を教える目的は、
自力で計算できるようにすることです。
「分かった」と理解させることではありません。
そして、
自力で計算するために、
子どもは、心の中に、
8×125= の計算の流れ全体のイメージを、
計算する前に見ます。
見た後で、
イメージを見たまま、
自分自身をリードします。
実際に、
8 と、5 を見て、
8×5=40 と掛けて、
40 の 0 を、
8×125= 0 と書いて、
40 の 4 を、
次のかけ算の答えに足すために覚えて、
・・・・・・のように、
計算の流れを実行します。
計算する前に、
計算の流れ全体のイメージを心の中に見て、
見たイメージにリードされて、
実際に計算すること自体を、
子どもに、
言葉で説明して、理解してもらい、
自ら、
計算する前に、
計算の流れ全体のイメージを心の中に見て、
見たイメージにリードされて、
計算できるように育てることは、
難しいでしょう。
計算する前に
計算の流れの全体をイメージして、
そして、見ていること自体
それこそ、
見せようがないのです。
ですから、
計算する前に
計算の流れ全体を心に見ているこちらが、
8×125= の答えを出す様子を
子どもの目の前で
やって見せることで、
何となく、
子どもに伝えるような教え方をします。
以下が、
このような教え方の実例です。
8×125= の 8 と 5 を示して、
8×5=40 と掛けて、
= の右の余白を、
余裕を置いて示して、
「ここ、ゼロ(0)」、
「指、し(4)」と言います。
見ている子どもは、
8×125= 0 と書いて、
指を 4本伸ばします。
続いて、
8 と 2 を示して、
8×2=16 と掛けて、
子どもが伸ばしている指を触って、
16+4=20 と足して、
= の右に書いてある 0 の手前を示して、
「ここ、ゼロ(0)」、
「指、に(2)」と言います。
見ている子どもは、
8×125= 00 と書いて、
指を 2本伸ばします。
それから、
8 と、1 を示して、
8×1=8 と掛けて、
子どもが伸ばしている指を触って、
8+2=10 と足して、
= の右に書いてある 00 の手前を示して、
「ここ、じゅう(10)」と言います。
見ている子どもは、
8×125= 1000 と書きます。
このような実況中継型リードを、
普通の計算スピードで行えば、
8×125= を、
8×125= 1000 と書き終えるまで、
20秒前後です。
20秒前後の短い時間で終わりますから、
リードされる子どもは、
こちらが、
次々にリードしているように感じます。
次は、どうするのかを考えながらではなくて、
始めに、すべての計算の流れを
心に見ていて、
そして、次々にリードしている感じを受けます。
20秒前後の短い時間で、
8×125= を、
8×125= 1000 と書き終えるから、
子どもは、
こちらが、いちいち考えることなく、
すべての計算の流れを見て、
次々にリードしているように感じるのです。
(基本 -1253)、(×÷ -226)