分数のかけ算は、計算する前に、途中で約分できるのか、できないのかを決めさせます。それから、計算させるだけで、式を見るようになります。

 {\Large\frac{5}{4}}× {\Large\frac{2}{5}}=  のような分数のかけ算は、

 \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix}1\\\cancel{5}\end{matrix}\,}{\begin{matrix}\cancel{4}\\2\end{matrix}\,}}× \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix}1\\\cancel{2}\end{matrix}\,}{\begin{matrix}\cancel{5}\\1\end{matrix}\,}}=  のように途中で約分させて、

その後で、

分母同士と、分子同士をそれぞれ掛けて、

 {\Large\frac{1}{2}}  と計算させます。

 

途中約分をしないで、

 {\Large\frac{5}{4}}× {\Large\frac{2}{5}}=  の

分母同士と、分子同士をそれぞれ掛けて、

 {\Large\frac{10}{20}}=  とした後、

10 で約分して、

 {\Large\frac{1}{2}}  とするような計算をさせません。

 

 

 {\Large\frac{5}{4}}× {\Large\frac{2}{5}}=  のような分数のかけ算を、

 \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix}1\\\cancel{5}\end{matrix}\,}{\begin{matrix}\cancel{4}\\2\end{matrix}\,}}× \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix}1\\\cancel{2}\end{matrix}\,}{\begin{matrix}\cancel{5}\\1\end{matrix}\,}}=  のように、

途中で約分させる効果は、

計算する前に式を見るようになることです。

 

途中約分できるときも

できないときも、

計算する前に式を見ます。

 

そうすれば、

 {\Large\frac{5}{4}}× {\Large\frac{2}{5}}=  でしたら、

左上の 5 と、右下の 5 を、

左下の 4 と、右上の 2 を、

それぞれ約分できることに気付きます。

 

あるいは、

 {\Large\frac{4}{5}}× {\Large\frac{6}{7}}=  でしたら、

左上の 4 と、右下の 7 も、

左下の 5 と、右上の 6 も、

約分できないことに気付きます。

 

計算する前に、

式を見るだけで、

途中で約分できるかけ算なのか、

できないかけ算なのかを

判定できるのです。

 

 

「途中で約分できるのでしたら、

途中で約分してから

分母同士と、分子同士を

それぞれ掛けます」のように

言葉で注意しなくていいのです。

 

半ば強制的に

途中で約分できるときには

途中で約分させればいいのです。

 

このようなリードをするだけで、

子どもは必ず、

分数のかけ算を計算する前に、

式を見て、

約分できるところを探すようになります。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1288)、(分数  {\normalsize {α}} -513)