感覚や、特別な才能と言われることがあります。正体は、意識することができない、無意識の計算です。

問題   {\Large\frac{5}{9}}×1 {\Large\frac{1}{2}}×3 {\Large\frac{1}{5}}=  を、数秒間見た後、

この問題に斜線を引いて、

 \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix} \\\cancel{5}\end{matrix}\,}{\begin{matrix}\cancel{9}\\3\end{matrix}\,}}×1 \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix} \\\cancel{1}\end{matrix}\,}{\begin{matrix}\cancel{2}\\ \end{matrix}\,}}×3 \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix}8\\\cancel{1}\end{matrix}\,}{\begin{matrix}\cancel{5}\\ \end{matrix}\,}}= のように、

左下に 3 を、右上に 8 を書きます。

 

そして、すぐに、

答え 2 {\Large\frac{2}{3}} を書きます。

かなり特別な才能です。

 

 

 \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix} \\\cancel{5}\end{matrix}\,}{\begin{matrix}\cancel{9}\\3\end{matrix}\,}}×1 \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix} \\\cancel{1}\end{matrix}\,}{\begin{matrix}\cancel{2}\\ \end{matrix}\,}}×3 \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix}8\\\cancel{1}\end{matrix}\,}{\begin{matrix}\cancel{5}\\ \end{matrix}\,}}=  から、

答え 2 {\Large\frac{2}{3}} を出すことは、

少し練習すれば、

ほとんどの子ができるようになります。

 

ですが、

練習した結果、

できるようになる子は、

掛けた結果の仮分数  {\Large\frac{8}{3}} を、

頭の中で見ています。

 

そして、

分子 8 を、分母 3 で割り、

8÷3=  の式を、

頭の中に見るまでもなく、

答え 2 と、あまり 2 が出て、

帯分数 2 {\Large\frac{2}{3}} を出します。

 

ハッキリと意識して、

頭の中だけで行う暗算で、

計算しています。

 

 

かなり特別な才能を授かっているこの子は、

意識して計算していません。

 

問題   {\Large\frac{5}{9}}×1 {\Large\frac{1}{2}}×3 {\Large\frac{1}{5}}=  を、

数秒間見ているとき、

無意識に頭が働いて、

帯分数を仮分数に変えて、

途中で約分してしまい、

その計算結果の   \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix} \\\cancel{5}\end{matrix}\,}{\begin{matrix}\cancel{9}\\3\end{matrix}\,}}×1 \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix} \\\cancel{1}\end{matrix}\,}{\begin{matrix}\cancel{2}\\ \end{matrix}\,}}×3 \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix}8\\\cancel{1}\end{matrix}\,}{\begin{matrix}\cancel{5}\\ \end{matrix}\,}}=  が、

頭の中に浮かぶようです。

 

無意識の計算です。

 

 

8+5=  のたし算を、

見た瞬間、答え 13 が出て、

8+5=13  と書くことに似ています。

 

これも、無意識の計算です。

 

問題  8+5=  を見ただけで、

頭が、本当に何もしなければ、

答え 13 が出るはずがありません。

 

そうではなくて、

問題  8+5=  を見た瞬間、

頭が猛烈なスピードで、

まったく意識できない何らかの計算をして、

答え 13 を出しています。

 

だから、

「どうやったの?」と、

計算の仕方を聞かれて、

自分の計算の仕方を、

意識して探っても、

何も思い付きません。

 

無意識の計算を、

8+5=13  と書いてから、

意識して、計算の仕方を探っても、

無意識を意識できません。

 

 

問題   {\Large\frac{5}{9}}×1 {\Large\frac{1}{2}}×3 {\Large\frac{1}{5}}=  を、数秒間、見た後、

途中約分の式を、

 \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix} \\\cancel{5}\end{matrix}\,}{\begin{matrix}\cancel{9}\\3\end{matrix}\,}}×1 \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix} \\\cancel{1}\end{matrix}\,}{\begin{matrix}\cancel{2}\\ \end{matrix}\,}}×3 \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix}8\\\cancel{1}\end{matrix}\,}{\begin{matrix}\cancel{5}\\ \end{matrix}\,}}=  のように、

問題に書き込む子に、

「どうやったの?」と聞いても、

答えようがないのです。

 

無意識の計算は、

意識できません。

だから、無意識の計算です。

 

何らかの計算をしているのでしょうが、

数秒間で終わりますから、

猛烈なスピードの計算です。

 

意識して、

見ようとしても、

何も見えない計算です。

 

(基本 {\normalsize {α}} -901)、(+-  {\normalsize {α}} -481)、(分数  {\normalsize {α}} -388)