筆算のたし算の繰り上がりを、初めて習うとき、答えの出し方をつかむことに、気持ちが一杯になり、「たし算の感覚」が正しく働くための一定の緊張状態を保てないことがあります。

7+6=  や、

5+9=  のようなたし算の答えを出す

「たし算の感覚」があります。

 

感覚ですから、

瞬時に、

たし算の答えを出します。

 

ですが、

どのように働いて、

たし算の答えを出しているのか

まったく分かりません。

 

正体は不明なのです。

 

 

子どもが、

「たし算の感覚」を身に付けていれば、

7+6=  を見れば、

答え 13 が、

5+9=  を見れば、

答え 14 が出ます。

 

とても便利な力です。

 

 

この「たし算の感覚」が

正しく働くためには、

一定の緊張状態が必要です。

 

一定の緊張状態にないと、

例えば、

寝不足でボンヤリとしているようなとき

たし算の感覚は

正しく働くことができません。

 

7+6=  を、

寝不足でボンヤリとした頭で見て、

7+5=  が

見えていると勘違いすれば、

答え 12 を出してしまいます。

 

 

一定の緊張状態を保てないのは、

寝不足でボンヤリとしているときだけ

ではありません。

 

初めて

筆算のたし算の

繰り上がりを習うようなときも

一定の緊張状態を保てないときです。

 

例えば、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 49 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\  の筆算のたし算です。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 49 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\  の一の位の

9 と 5 を見て、

9+5=14  と計算して、

14 の一部分の 4 だけを、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 49 \\ +\: 15 \\ \hline \:\:\:\:4\end{array} }} \\  書いて、

1 を指に取るように

実況中継型リードで教えられたとき、

「たし算の感覚」に必要な

一定の緊張状態を保てなくなります。

 

繰り上がり計算を

自力で使えるようになることに

気持ちが一杯になるからです。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1126)、(+-  {\normalsize {α}} -605)