筆算のひき算だから計算しやすいと、単純に理解することはできないのですが、「計算しやすさ」であれば、「なるほど」と実感することができます。

筆算のひき算   {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:832 \\ - \: 356 \\ \hline \end{array} }} \\  が、

計算しやすい形になっているのは、

「十進位取り」で、数字を書いていることと、

ゼロ(0)があるからです。

 

「十進位取り」ではなくて、

「ローマ数字」で、数字を書けば、

上下に並べて、筆算の形に書いても、

計算しやすくはならないのです。

 

 

この   {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:832 \\ - \: 356 \\ \hline \end{array} }} \\  で試してみます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:832 \\ - \: 356 \\ \hline \end{array} }} \\  の 2つの数、832 と、356 を、

「ローマ数字」に書き換えます。

 

「1」は、「I」、

「5」は、「V」、

「10」は、「X」、

「50」は、「L」、

「100」は、「C」,

「500」は、「D」、

「1000」は、「M」です。

 

832 は、

500 が、1つ、

100 が、3つ、

10が、3つ、

1 が、2つです。

 

ですから、

832 の「ローマ数字」表記は、

DCCCXXXII です。

 

同じように、

356 は、

100 が、3つ、

50 が、1つ、

5 が、1つ、

1 が、1つです。

 

356 の「ローマ数字」表記は、

CCCLVI です。

 

 

832 と、356 を、上下に並べて書くと、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:832 \\ - \: 356 \\ \hline \end{array} }} \\  の筆算のひき算です。

 

832 と、356 を、

「ローマ数字」に書き換えると、

DCCCXXXII と、CCCLVI です。

 

これから、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:832 \\ - \: 356 \\ \hline \end{array} }} \\  は、

 {\normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\:DCCCXXXII \\ -\;\;\;\;\;\;\;\;\; CCCLVI \\ \hline \end{array} }} \\  に書き換わります。

 

 

さて、残念ながら、

「ローマ数字」で書いた筆算のひき算

 {\normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\:DCCCXXXII \\ -\;\;\;\;\;\;\;\;\; CCCLVI \\ \hline \end{array} }} \\  は、

「十進位取り」で書いた

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:832 \\ - \: 356 \\ \hline \end{array} }} \\  のように、

計算しやすくはないのです。

 

 

「筆算だから計算が楽」であれば、

理解しやすいのですが、残念ながら、

筆算のひき算   {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:832 \\ - \: 356 \\ \hline \end{array} }} \\  が、

計算しやすい理由を、小学低学年の子が、

簡単に理解できる内容ではないのですが、

計算しやすいことを、

「なるほど」と実感することであればできます。

 

暗算形式  832-356=  のまま計算させれば、

筆算のひき算   {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:832 \\ - \: 356 \\ \hline \end{array} }} \\  の計算しやすさを、

「なるほど」と実感できます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1468)、(+-  {\normalsize {α}} -809)

 

関連:2023年11月03日の私のブログ記事

「832-356  の筆算の形は、

とても計算しやすい書き方になっています。

暗算形式  832-356=  のまま計算させれば、

工夫された書き方になっていることに、

何となく気付くようです」。