や、
のような繰り下がりのある
筆算のひき算は、
引くことができないひき算を
引けるようにするためのパターンを
繰り返すことで答えを出します。
引くことができないひき算を、
引けるようにするために、
引かれる数を、
引く数よりも大きくします。
引かれる数を大きくするやり方が
同じようなパターンになっていますから、
パターンを使えるようになれば、
繰り下がりのある筆算のひき算を
計算できます。
しかも、
引かれる数を大きくする方法は、
実にシンプルです。
引かれる数の前に、
1 を付けるだけです。
繰り下がりのある筆算のひき算を
計算するときに
実際にしていることは、
引かれる数の前に、1 を付けるだけです。
例えば、
の一の位のひき算は、
5-7= です。
引かれる数 5 は、
引く数 7 よりも小さくて、
ひき算できません。
ひき算できるように、
5 の前に、
1 を付けて、
15 にします。
やっていることはこれだけのことです。
実にシンプルです。
これで、
15-7=8 と、
ひき算をできて、
答え 8 を出すことができます。
でも、
引かれる数に、
1 を付けて大きくしていますが、
どこの 1 なのか気になります。
これもシンプルな話で、
左隣の
あるいは、更に左隣の
あるいは、もっと先の左隣の
一部分です。
例えば、
でしたら、
引かれる数 5 の前に付けた 1 は、
左隣の 3 の一部分です。
3 を、
2 と、1 に分けて、
この 1 を、
5 の前に付けています。
そして、
3 は、
その一部分 1 を、
一の位の 5 に付けたので、
2 に変わります。
あるいは、
でしたら、
引かれる数 4 の前に付けた 1 は、
左隣の 0 の一部分です。
もちろん、
0 の一部分に、
1 はありませんから、
その左隣の 5 の一部分の 1 を、
この 0 の前に付けて、
10 にして、
10 を、9 と 1 に分けた 1 です。
さて、
このような計算を教えるとき、
比較的多い説明は、
「引けないので・・」から始めて、
「1 を借りて・・」や、
「1 を貸したから・・」のような言い方です。
どのような言い方で説明していても、
やっていることは同じです。
引かれる数の前に 1 を付けることと、
この 1 は、
左隣や、
あるいはもっと左隣の数の
一部分だということです。
言葉で説明することは、
繰り下がりのある筆算のひき算の
計算の仕方を理解するためです。
計算して答えを出すためではありません。
子どもが、
理解することと、
計算して答えを出すことを、
混同しないように、
子どもに教えるときに、
こちらが注意します。
こちらが、
子どもに教えようとしていることを、
ハッキリと意識していれば、
子どもが混同しないようにできます。
例えば、
「計算の仕方を理解できるように、
教えている」や、
「繰り下がりのある筆算のひき算を、
計算できるように導く」のように、
子どもに教える目的を意識します。
そして、
計算して答えを出すことに絞れば、
繰り返すパターンを選び、
そのパターンを使えるように導きます。
以下に、
とてもシンプルな
繰り返すパターンを紹介します。
の計算で説明します。
筆算のひき算です。
右端の一の位から計算します。
4 から、6 を見て、
引けないことを知ります。
4 の前に、1 を付けて、
14-6=8 と引きます。
と書きます。
次に、
十の位の計算です。
0 を、
1 小さくして、
9 にします。
そして計算を続けますが、
実は、
一の位のひき算から、
十の位の数を、
1 小さくするまでが、
繰り返すパターンです。
誤解されていることが多いので、
ややくどい話しをします。
計算して答えを出すことが目的です。
「引けないから、
引けるようにする」、
「繰り下がり」、
「1 を借りる」、
「1 を貸した」は、
言葉自体不要です。
これらの言葉で
計算するのではないのです。
これらの言葉の目的は、
計算の仕方を説明するためです。
計算の仕方を理解するための手掛かりです。
計算して答えを出すときに、
これらの言葉を、
どの一つも使いません。
を計算して答えを出しだけですから、
計算だけです。
4 から、6 を見るとき、
ただ見るだけです。
「上から下を見る」のような
言葉を使いません。
4-6= をできません。
「計算できない」と、
言葉で考えていません。
答えが出ないだけですから、
4 を、14 にします。
「1 を借りて」の言葉は不要です。
「1 を前に付けて」の言葉も
要りません。
ただ、
4 を、
14 にするだけです。
そして、
14-6=8 です。
「計算できるようになった」の言葉ではなく、
答えが出ただけです。
そうしたら、
と書くだけです。
これが、
計算して答えを出すことです。
計算の仕方を説明することや、
理解することと、
大きく違う行動なのです。
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